クロコダイル路地〈1〉

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  • サイズ B6判/ページ数 382p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062200080
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

フランス革命によって変転する登場人物たちの激動の運命。小説の女王が描く壮大な叙事詩的物語と仕組まれた巧妙な仕掛けに耽溺せよ。quo fata trahunt, retrahuntque, sequamur.

運命が運び、連れ戻すところに、われわれは従おう。

1789年7月14日、民衆がバスティーユ監獄を襲撃。パリで起きた争乱は、瞬く間にフランス全土へ広がった。帯剣貴族の嫡男フランソワとその従者ピエール、大ブルジョアのテンプル家嫡男ローラン、港湾労働と日雇いで食いつなぐ平民のジャン=マリと妹コレット。〈革命〉によって変転していくそれぞれの運命とは。上巻は貿易都市ナントを舞台にしたフランス編。小説の女王が描く壮大な物語と、仕組まれた巧妙な仕掛けに耽溺せよ。

皆川 博子[ミナガワ ヒロコ]
著・文・その他

内容説明

1789年7月14日、民衆がバスティーユ監獄を襲撃。パリで起きた争乱は、瞬く間にフランス全土へ広がった。帯剣貴族の嫡男フランソワとその従者ピエール、大ブルジョアのテンプル家嫡男ローラン、港湾労働と日雇いで食いつなぐ平民のジャン=マリと妹コレット。“革命”によって変転していくそれぞれの運命とは。小説の女王が描く壮大な叙事詩的物語と、仕組まれた巧妙な仕掛け。革命期の貿易都市ナントから始まるフランス篇。

著者等紹介

皆川博子[ミナガワヒロコ]
1930年旧朝鮮京城生まれ。東京女子大学英文科中退。73年に「アルカティアの夏」で小説現代新人賞を受賞し、ミステリ、幻想小説、歴史小説、時代小説を主に創作を続ける。『壁 旅芝居殺人事件』で第38回日本推理作家協会賞を、『恋紅』で第95回直木賞を、『薔薇忌』で第3回柴田錬三郎賞を、『死の泉』で第32回吉川英治文学賞を、『開かせていただき光栄です―DILATED TO MEET YOU』で第12回本格ミステリ大賞を受賞。2013年にはその功績を認められ、第16回日本ミステリー文学大賞に輝き、2015年には文化功労者に選出される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

116
皆川博子、3作目です。フランス革命前後の激動の時代を舞台にした大河小説。日本の明治維新以上に凄まじい時代だったと思います。ギロチンによる王侯貴族の公開処刑は、当時の最高のエンタティメントだったんでしょうネ。個人的には、同時代に生きたマルキ・ド・サドが登場しなかったのが残念です。鰐が登場してクロコダイルは解りましたが、路地については不明です。トータルの感想は2巻読了後に。2016/05/27

優希

92
面白かったです。フランス革命に否応なく巻き込まれる人々の物語が描かれていました。貴族の青年やその従者から一般の民衆までの様々な立場の視点で語られるので、臨場感があり、圧倒されます。争いは人々から奪うものあれど、与えるものはないことをしみじみと感じずにはいられませんでした。理不尽で理論なく襲いかかる運命には、どこに正しいものがあるのかと考えさせられます。群像劇のように広がる物語は、どう着地するのか。2巻も読みます。2017/09/13

Shintaro

86
皆川さん初読みですが、フランス革命はベルバラ以来好きなテーマです。というか、世界史を教わってから革命史、独立史、戦争史が好きなことに気付きました(あとシルクロード史も)。当時から偏向学生だったんですね。物語はフランス革命に翻弄される5人の男、ローラン、ブーヴェ、ピエール、エルヴェ、ジャン=マリを巡って展開する。振り子は革命を巡って大きく揺れる。男たちは何のために戦うのか。大義か、神か、金か、自分のためか。クロコダイルのからみが弱いのが気になるが、物語は意外な展開を見せ、にわかに冒険の様相を帯びる。次巻へ。2016/07/09

まこみん

84
図書館の新着本。フランス革命期の物語なのと気になっていた皆川さんで飛び付いた。ナントの豪商の息子ロレンス、帯剣貴族フランソワ従者ピエール、日雇いで貧しい労働者階級の少年ジャン=マリと3人の主人公。当初は僧侶、貴族が対象だった捕獲逮捕者も裕福なブルジョワ層にも及び、遂にはロレンスの家族も囚われる。「愛国市民」による反革命者への一方的な裁判と覆ぬギロチンへの道。絶えぬ内乱と対外戦争。鰐が暗示する狂気混沌の世。目次の登場人物にサー・パーシー・ブレイクニーの名と帆船「真昼の夢」号!皆川さんきっと「紅はこべ」ファン2016/05/25

mii22.

60
まだ後半が残っているが皆川作品を読むと満足感が半端ない。そして耽読。1789年7月14日民衆によるバスティーユ襲撃から始まる革命の渦に呑まれた貴族のフランソワとその従者ピエール、富豪ブルジョワのローラン、貧しい平民のジャン=マリとコレット兄妹、身分の違う者たちにとっての革命「自由、平等、友愛」とは..勝者の残虐は正義の行為と賞揚され、敗者の行為は非道とされる不条理。ギヨティーヌ(ギロチン)よりも無情な大量殺戮の処刑..革命による代償はあまりにも大きい。そして彼らの運命はフランスからイギリスへと運ばれる。2016/05/22

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