Aではない君と

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  • サイズ B6判/ページ数 349p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062195584
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

十四歳の息子が死体遺棄容疑で逮捕された。弁護士に何も話さない息子に対し、父は付添人となり、少年審判に参加することを決断する。殺人者は極刑に処すべきだ。親は子の罪の責任を負うべきだ。周囲は変調に気づくべきだ。自分の子供が人を殺してしまってもそう言えるのだろうか。読み進めるのが怖い。だけど読まずにはいられない。この小説が現実になる前に読んでほしい。デビューから10年間、少年事件を描き続けてきた薬丸岳があなたの代わりに悩み、苦しみ、書いた。この小説が、答えだ。

第一章
第二章
第三章


薬丸 岳[ヤクマル ガク]
著・文・その他

内容説明

勤務中の吉永のもとに警察がやってきた。元妻が引き取った息子の翼が死体遺棄容疑で逮捕されたという。しかし翼は弁護士に何も話さない。吉永は少年法十条に保護者自らが弁護士に代わって話を聞ける『付添人制度』があることを知る。生活が混乱を極めるなか真相を探る吉永に、刻一刻と少年審判の日が迫る。

著者等紹介

薬丸岳[ヤクマルガク]
1969年兵庫県明石市生まれ。駒澤大学高等学校卒業。2005年『天使のナイフ』で第51回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yoshida

636
突然に自分の子供が殺人を犯してしまったら。私達は様々な感情に襲われる。驚愕、自責、煩悶、苦悩。そして、被害者の遺族にどう償えばいいのか。これからの子の生涯をどう支えるか。作品の翼くんの例はありえる内容だと思う。子供の発する、変化、ふとしたサインに気が付けるだろうか。気が付けなければいけない。未成年の犯罪であれば、罪を犯しても社会に復帰する。そこからどう生きるか。家族はどう支えるか。被害者にはどう償うか。恐らく決まった正解はない。精一杯生きて、償い続けるしかないのだ。それが人の命を奪った代償なのだと思う。2017/05/27

ウッディ

622
離婚した妻の元で暮す中学生の息子が起こした殺人事件。何も語らない息子に対し、彼のSOSに気付けなかった吉永は、父親としての責任を果たそうとする。一気に引き込まれ、没頭した読書でした。彼が友達を殺した理由は何か?子供が起こした事件に対する親の責任、どのように子供と向き合って、罪を償っていくのか、そして被害者家族への対応など、ノンフィクションを読んでいるようなリアリティでした。吉永の父が言った「子供がどうしてそんなことをしたかを考えるのが親だ」とい言葉が胸にささりました。重苦しくも、面白い一冊でした。2018/04/15

風眠

605
私は親になった事がないので本当には分からない。自分の子が人を殺し『少年A』になったとして、その事実を受け容れることができるのかどうか。全部嘘でした、って事には絶対にならない。罪を犯した我が子をそのまま受け容れ、更生できるよう寄り添い、愛し続ける事ができるだろうか。この物語の父親のように、被害者家族や世間から叩かれてもいい、自らが付添人になって我が子の全てを知ろう、知った上で一緒に償いたいと思えるだろうか。今の私には自信がない。「どんな事があっても親でいる覚悟はありますか?」と問われているような気がした。2015/12/05

てぃも

465
もし子供が人を殺したら‥‥。 私は吉永のように子供を信じてやれるだろうか。守ってあげられるだろうか。戦ってあげられるだろうか。2016/10/04

kyon

408
もしも息子が、殺人を犯してしまったら・・・。子供のいない私でも、考えさせられるテーマでした。今まで読んだ薬丸岳作品の中で一番読み易かったかも〜。もっとたくさん薬丸岳さん、作品書かないかな〜。2015/12/25

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