出版社内容情報
日本橋本石町やさぐれ長屋。ここに住まうのはみんな事情を抱えた人ばかり。笑って怒って泣いて――心温まる江戸人情物語。日本橋本石町に弥三郎店と呼ばれる長屋があった。事情を抱えた住人ばかりが住んでいて――。
「時の鐘」真面目一徹、そろそろ嫁をと周囲から勧められる鉄五郎。そんな鉄五郎に気になる相手が現れたのだが、若くして出戻ったおやすという莨屋の女だった。
「みそはぎ」おすぎは、老いた母親の面倒をみている。ある日、勤め先の井筒屋に見慣れぬ男が来るようになった。
「青物茹でて、お魚焼いて」おときの旦那は錺職人。次第に泊まり込みの日数が長くなり、しまいにはひと月にもなった。
「嫁が君」おやすはずっと旦那が家にいるおひさのことが羨ましい。ある日、この旦那が寄せ場からきた人物だと噂になる。
「葺屋町の旦那」おすがのかつての奉公先の倅が、弥三郎店にやってきた。どうやらこの倅、わけありのようで。
「店立て騒動」弥三郎店が店立てに?! 住人は緊急事態にてんやわんやの大騒ぎ。どうにかこの事態をとめられないか。長屋の住人が一致団結して行ったことは。
時の鐘
みそはぎ
青物茹でて、お魚焼いて
嫁が君
葺屋町の旦那
店立て騒動
宇江佐 真理[ウエザ マリ]
著・文・その他
内容説明
日本橋本石町にある、通称“やさぐれ長屋”には、様々な事情を抱えた住人がどういうわけだか、集まっている。一本気な職人、早々に出戻ってしまった若い娘、旦那が帰ってこなくなった女房…。お互い、お節介をやきながらも助け合う長屋の人々の毎日は、あっという間に過ぎていく―。
著者等紹介
宇江佐真理[ウエザマリ]
昭和24年北海道函館市生まれ。函館大谷女子短期大学を卒業。平成7年「幻の声」でオール讀物新人賞を受賞し、受賞作を含む連作集『幻の声髪結い伊三次捕物余話』で話題を呼ぶ。平成12年『深川恋物語』で吉川英治文学新人賞、平成13年『余寒の雪』で中山義秀文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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かなっぺ
新地学@児童書病発動中
藤枝梅安
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