正妻―慶喜と美賀子〈上〉

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  • サイズ B6判/ページ数 283p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062185240
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

幕府と朝廷の関係が激しく揺れ動く幕末。京から江戸へ嫁いだ一人の姫がいた。夫となる男は、「最後の将軍」となる徳川慶喜であった。

わしは将軍にはならん。どんなことがあってもならぬつもりだーー。幕府と朝廷の関係が激しく揺れ動く幕末。京から江戸へと嫁いだ、一人の姫がいた。その夫、家康公の再来とも噂される男こそ、のちに「最後の将軍」となる徳川慶喜であった。公家の姫から将軍の妻となった美賀子の人生を通して、幕末の動乱と人間の深淵を描く林真理子の傑作歴史長編。

【著者紹介】
1954年山梨県生まれ。日本大学芸術学部卒。1982年エッセイ集『ルンルンを勝っておうちに帰ろう』が大ベストセラーに。1986年「最終便に間に合えば/京都まで」で直木賞、1995年『白蓮れんれん』で柴田錬三郎賞、1998年『みんなの秘密』で吉川英治文学賞を受賞。エッセイも数多く、2013年には初の新書『野心のすすめ』がベストセラーに。吉川英治文学賞、柴田錬三郎賞、直木賞、山田風太郎賞、講談社エッセイ賞など選考委員も多数務める。

内容説明

夫婦仲良く暮らす、そう望むのが罪なのだろうか。江戸時代、最後の将軍となった徳川慶喜に嫁いだ公家の姫、美賀。その生涯を通して、誰も書かなかった徳川幕府の崩壊を描く歴史小説。

著者等紹介

林真理子[ハヤシマリコ]
1954年、山梨県生まれ。1982年エッセイ集『ルンルンを買っておうちに帰ろう』が大ベストセラーに。1986年「最終便に間に合えば/京都まで」で直木賞、1995年『白蓮れんれん』で柴田錬三郎賞、1998年『みんなの秘密』で吉川英治文学賞を受賞。エッセイも数多く、2013年には初の新書『野心のすすめ』がベストセラーに。吉川英治文学賞、柴田錬三郎賞、直木賞、山田風太郎賞、講談社エッセイ賞など選考委員も多数務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あつひめ

81
徳川の最後を見る女たちが勢揃い。大河ドラマの篤姫やドラマ大奥なんかで耳にしたことがある女たちが登場するので読んでいても飽きない。表現も分かりやすくてイメージしやすい。林さんの時代物は初めてだけど違和感なく飛び込めた。政略結婚の裏では側室を持ったりと男ばかりが勝手をしているような時代。男と女の、また女同士の腹の探りあいのような生き方をしながら正妻は何を得るのか。また、この夫婦の関係はどうなるのか。この美賀子様の予備知識は全くなく読んでいるので展開が楽しみです。すぐに下巻を読むぞ。2014/06/22

さつき

79
江戸時代の将軍家や大名の奥方には公家の姫君が多いことは知っていましたが、狭い公家社会の中で絡み合うように婚姻関係が結ばれ、噂話が行き交う様子には何だか胸が詰まりました。やっと妊娠した美賀が、お腹の子は女の子が良いと考えるのは自分の立場が確立されたお姫様育ちならでは。武家や庶民なら絶対に跡継ぎを産みたいと思うだろうに。変人とされる慶喜の、人の気持ちを顧みない言動も貴人ならでは。そういう意味ではお互いマイペースな似た者夫婦なのかも。ここに、よく気が回るお芳がどう絡んでいくのか下巻が楽しみです。2020/07/02

Mumiu

63
「竜馬がゆく」で竜馬が、大政奉還した慶喜に感動してこの命を捧げるぜみたいに言いまして、そしたら慶喜かっこいいじゃん⁉︎で、去年の大河でちょっと悪役。今回、視点は主に正室の一条美賀子からとなると「殿さまは、本当に変わったお人なのだ。」そう思わないとやってられない。娘を取られる新門辰五郎も「まあ、ふつうのお方じゃねえだろうよ。」「日本いちの男の妾になれ。」なんて言っちゃう。ちょっと前に写真でみるイケてる爺の慶喜を見ているので、モテっぷりはわからいでもないが、身内となると複雑というかトンデモというか・・・‼︎2014/09/16

とん大西

51
朝ドラ?のような快活な始まり。好奇心旺盛な延(美賀子)が嫁ぎ先で見舞われる様々な苦労を夫婦で切り抜けるスポ根-と、思いきや…。庶民とは縁遠い公家の娘と将軍候補の徳川慶喜との結婚。良縁に希望を抱き京から江戸にきた延だったが、公家社会では評判の慶喜も大奥の人気は今イチ。頭脳明晰だが人情の機微に欠ける。しきたり、嫉妬、死産。心労の絶えない延に朝ドラよろしく寄り添う慶喜ではない。その慶喜も幕末の渦に巻き込まれ東奔西走でいよいよ新婚当時の幸せも遠い彼方に。セレブの女性から見た幕末の日常が面白い。さて彼らの行く末は?2017/11/07

つーこ

49
私は徳川慶喜がよく解らない。こんな激動の時代の真っ只中で、しかも将軍なのに、なぜこんなにも無自覚で無関心でいられたのか。この本を最後まで読んで、少しでも慶喜の胸中を覗ければいいな。しかもそれを周囲の女性目線で語らせるとは、とても面白い試みだと思う。京と江戸の文化の違い、将軍家と公家の違いなどなどとても興味深かった。今やアイドル的存在の篤姫が、えらい言われようで笑った。2018/03/03

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