出版社内容情報
彼はなぜ、未来を捨てたのか。連続ドラマ『刑事のまなざし』の夏目シリーズ、極上の書き下ろし長編!
エリート医師が、鏡に囲まれた部屋で自殺した。その後、医学部受験を控えた一人の青年が失踪した。正義感に溢れる検事・志藤清正は、現場の状況から他殺の可能性を見破り、独自に捜査を進める。その頃、東池袋所の刑事・夏目信人は池袋の町を歩き、小さな手がかりを見つめていた。二転三転する証言のなかで、検事と刑事の推理が交錯する。乱歩賞作家・薬丸岳が描く、極上の感動長編!
内容説明
エリート医師が、鏡に囲まれた部屋で自殺した。その後、医学部受験を控えた一人の青年が失踪した。正義感に溢れる検事・志藤清正は、現場の状況から他殺の可能性を見破り、独自に捜査を進める。その頃、東池袋署の刑事・夏目信人は池袋の街を歩き、小さな手がかりを見つめていた。二転三転する証言のなかで、検事と刑事の推理が交差する。乱歩賞受賞が描いた、人間の心、とは。連続ドラマ『刑事のまなざし』の夏目シリーズ極上の感動長編!
著者等紹介
薬丸岳[ヤクマルガク]
1969年兵庫県明石市生まれ。2005年『天使のナイフ』で第51回江戸川乱歩賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サム・ミイラ
347
エリート天才医師の自殺は偽装殺人なのか?志藤検事は自ら再捜査に乗り出す。一方で暴行事件の通報により被害を受けたと思われる青年の失踪を追う夏目刑事。一見無関係な事件は意外な繋がりを見せる。二人の対決にも似た捜査がこの上なく面白い。夏目シリーズでいつも思うのは物事には実に様々な側面があり、一方的な見方では真実は見えてこないということ。初の長編であり夏目の持ち味が遺憾なく発揮された良作である。余談だが郷土高知が重要な鍵として登場する。今日はその潮江天満宮の年に一度のお祭り夏越の祓輪抜け様。偶然が嬉しい(笑)2017/06/30
takaC
280
薬丸岳の夏目信人シリーズ構想は予想以上に奥深いのだろうが、彼はあまり長編向きのキャラではないからこういう構成にせざるを得なかったということかな。まあ、面白かったから満足だけど。2014/02/28
ダイ@2019.11.2~一時休止
224
夏目その2。夏目が東野圭吾の加賀恭一郎にダブって見えるが、それぐらいは楽しめる。2014/01/15
ガクガク
201
夏目刑事シリーズ長編。痴漢事件を起こした容疑者の自殺、たまたま近くで起きていた暴行事件。自殺を疑う志藤検事の鋭利な推理と、暴行事件後に失踪した被害青年を追って事件に迫る夏目の「真実を見ようとする」捜査が、静かに激突する。捜査と推理の果てに行きついた犯人は同じでも、その動機が全然違っていたとしたら・・・何故犯人は殺人を犯してしまったのか、事件に深く関わった青年の深い想いは・・・その理由が全て明らかにされない限り、事件の本当の解決はない。そんなことを考えさせるミステリだが、夏目シリーズではやや感動に欠ける。2014/12/31
紫綺
181
夏目シリーズ第2弾。長編。医師を目指す者たちの中で起こった、自殺に偽装した殺人事件。小説によくある話と思っていたが、最後の最後に意外な結末に…。時には鏡を見て、自分を見つめ直してみよう。2014/11/22