戦後史をよみなおす―駿台予備学校「戦後日本史」講義録

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 301p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062172493
  • NDC分類 210.76
  • Cコード C0095

出版社内容情報

〈3・11〉で大転換した「日本の戦後」とは何だったか?
東大・早慶大を目指す受験生十万人に
圧倒的な支持を受けた伝説の白熱教室、ついに活字化

占領、一億総懺悔、五大改革指令、逆コース、五五年体制、安保条約……学校では教えられない生きた歴史

東大合格者数日本一を誇る駿台予備学校で、カリスマ的人気を誇る講師の「日本戦後史」講義を活字化。日本の戦後とは何だったか――高校の授業では決して教えられない「戦後史」に絞った授業は、受験を超えて生徒たちに支持され、この30年間、毎年大入りの講義となっている。大人になっても恥ずかしくて人には聞けない「本当の戦後史」を、誰にもわかりやすく、一貫した体系で講義。

序 なぜ、戦後史を学ぶのか
第一部 占領された日本
第一章 占領と戦後改革
 大日本帝国の崩壊/連合国軍による占領/皇族内閣と「一億総懺悔」/五大改革指令と日本の「非軍事化・民主化」/財閥解体/農地改革/労働組合の奨励/教育の自由主義化/国家神道と天皇の人間宣言/極東国際軍事裁判(東京裁判)/日本国憲法の制定/日本国憲法に基づく民主的諸制度/政党の再建/敗戦と文化
第二章 敗戦後の日本経済と社会
 敗戦後の国民生活/経済の再建とインフレ対策/社会運動の高揚と二・一ゼネスト/中道連立政権/焼け跡の町と風俗
第三章 占領政策の転換
 冷戦/占領政策の転換と経済の自立/労働運動の抑圧/一九四〇年代末の社会と文化
第四章 朝鮮戦争と講和
 朝鮮戦争/逆コース/講和と占領終結/逆コースと社会
第二部 占領終結後の日本
第一章 冷戦体制と主権回復後の日本
 吉田茂の保守政権/五五年体制の成立/「雪どけ」と核兵器反対運動/朝鮮特需と日本経済の復興/独立回復した日本の社会と文化
第二章 日米新安保体制
 岸信介内閣と日米新安保条約/安保闘争/池田勇人の保守政権と高度経済成長政策/新安保条約成立後の社会と文化
第三章 ベトナム戦争と七〇年安保闘争
 佐藤栄作保守長期政権と対米協調/ベトナム戦争/七〇年安保闘争と全共闘運動/沖縄返還と沖縄闘争/一九六〇年代の社会と文化
第四章 高度経済成長と「経済大国」
 経済成長と日本社会/産業構造の高度化/高度経済成長のひずみ
第三部 現代の世界と日本
第一章 高度経済成長の終焉と日本の政治・経済
 一九七〇年代の世界と日本/オイル=ショックと日本/一九七〇年代の政局/行政改革とバブル経済/一九八〇年代の政局/現代社会と社会運動
第二章 ポスト冷戦と五五年体制の崩壊
  冷戦の終結/五五年体制の崩壊/二一世紀の政局と平成不況
「むすび」にかえて 九・一一以降の世界と三・一一以降の日本


福井 紳一[フクイ シンイチ]
著・文・その他

内容説明

すべての答えは、戦後66年の歴史のなかにある。東大・早慶大を目指す受験生十万人に圧倒的な支持を受けた伝説の白熱教室。

目次

序 なぜ、戦後史を学ぶのか
第1部 占領された日本(占領と戦後改革;敗戦後の日本経済と社会;占領政策の転換;朝鮮戦争と講和)
第2部 占領終結後の日本(冷戦体制と主権回復後の日本;日米新安保体制;ベトナム戦争と七〇年安保闘争;高度経済成長と「経済大国」)
第3部 現代の世界と日本(高度経済成長の終焉と日本の政治・経済;ポスト冷戦と五五年体制の崩壊)
「むすび」にかえて―九・一一以降の世界と三・一一以降の日本

著者等紹介

福井紳一[フクイシンイチ]
駿台予備学校日本史科講師。早稲田大学アジア太平洋研究センター特別研究員。1956年、東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒業、明治大学大学院文学研究科博士前期課程修了。専攻は日本近現代思想史。「歴史を見ることは、現在を見ること」がモットーで、30年にわたり駿台予備学校で日本史を教えるかたわら、立教大学・日本獣医生命科学大学・敬愛大学で非常勤講師もつとめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たか

4
著者は駿台の日本史担当らしい。過激な表現もあるけど内容的にはまあそれなりにおもしろい。2019/04/16

waka__1225

4
いままで左翼だ右翼だよく分からなかったが、これを読んで自分の立ち位置が理解できたのは貴重な経験。歴史の勉強をすると常に感じることは、正しい歴史や正しい解釈などないということ。ある一面を切り取ることしかできないのだから、他の一面で切れば形は全く異なる可能性がある。球の可能性がないとはいえないだろうが。できるだけ多方面からの理解が進むよう思考していかないといけないと実感。まあ読みやすかったかな。2014/05/19

Mitz

4
“戦後史重視”の姿勢に異論無し。祖父母や両親が生き、“今の自分”に直結する時代だからだ。内容は極めて“左”寄りで、人によって好みが別れるところだろう。ま、歴史は人の営みの集積で、これを記録し解釈するのもまた人。色んな見方があって当たり前だし、だからこそ歴史は面白いと自分は思う。右も左もあるけど、語る人の動機が前向きならば(しばしば思想に溺れる人や、批判が目的の人がいる)、耳を傾けていきたいものだ。2012/02/08

Hiroki Hatano

2
高校の頃は歴史が大っ嫌いで理系の大学に進んだが、社会の今の在り方を理解するには歴史の知識が必要との認識から、意識的に歴史の本を読むようにしている。予備校講師が書いた本書は戦後史がわかりやすくまとめられていて、とても勉強になった。受験生のときに読みたかったな。2015/12/23

生活委員

2
学校教育では足早になりがちの近現代史を手厚くカバーした本。池上彰氏の『そうだったのか! 現代史』に比べてややアカデミックな印象を受けた。山川の図説とともに読むと頭の中で整理しやすい。2011年の隠れた名著。2011/12/12

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/4096403
  • ご注意事項