出版社内容情報
狐憑きの娘が怖がりな基十郎の許嫁!?
川辺で侍の死体を見た子供たちが次々に変死。手習塾にいる狐憑きの娘と関わりが? 幽霊嫌いな基十郎が解決のため奔走する。書き下ろしお江戸正調ミステリー。
内容説明
時は江戸。川辺で侍の屍体が忽然と消え、目撃した子供たちも次々と死んだ。一方、手習塾の師匠・良峻は狐憑きと噂される娘の弓枝と、夜中にうろつく怪しい人影に悩まされている。相談を受けた酒豪で怪異好きの左門は、剣術師範候補の甚十郎に見張りを手伝わせるが、甚十郎は酷い怖がりで斬った侍の霊に怯える始末。さらに得体の知れない弓枝が見合い相手と知って―。
著者等紹介
輪渡颯介[ワタリソウスケ]
1972年東京生まれ。明治大学卒業。『掘割で笑う女―浪人左門あやかし指南』で第38回メフィスト賞を受賞し、講談社ノベルスよりデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆみねこ
30
シリーズ第4弾。左門と甚十郎のコンビ、今回は水死体を見て川に引きずり込まれる子供と関わる話。水内さんの登場が面白く、その演技力にも感嘆!早めにシリーズ1作目2作目を入手して読みたいです。2014/01/23
キラ@道北民
18
シリーズ第4弾。夏は怪談と思って読んだけど、怪談話はそれほど怖いものはなかった。謎を解けばなんてことは無い仕掛けに拍子抜け。このシリーズ、とにかく甚十郎が気の毒でならない。もう十分鍛えられているはず!甚十郎に幸あれ!2016/07/06
よっち
16
輪渡颯介さん著書の1冊目、浪人左門あやかし指南シリーズ4巻から読みはじめてしまいました。怖がり侍甚十郎と怪談大好き浪人左門が、怪奇がからむ事件の真相を暴きます。仲間を求めて人を水中に引きずりこむ水屍体や、狐憑きと噂される娘に、剣の達人ながらも真剣に怯える甚十郎の姿がクスリと笑えます。2012/08/25
にこ
14
左門シリーズには女性がほとんど登場しないなぁと思っていたら出ました狐憑きの娘。でも、この表情、この態度、これは…と思ったらやはりでしたが。まだまだ甚十郎の縁談で楽しめそうですね(笑)2014/09/27
二分五厘
13
秘密の釣り場で子供達が発見した水死体。だが、その死体は消えてしまう。翌日からその子供達が次々にその場所で死体となって見つかる。果たして死者に誘われたのか。この事件に怪談と酒目当てに左門と巻き込まれる甚十郎。これに甚十郎の郷里の留守居役の不正と、狐に憑かれた娘の不審な行動が加わる始末。今回は怪談要素少なめ、推理要素もあっさりと。初めて甚十郎の性質(お化け嫌い)に理解を示してくれた娘とのロマンスに盛り上がる。「この私が、まさか○○の娘に惚れる訳が無いでしょう」と笑う甚十郎と、最終章の水内の背中が切ない。2016/10/22