狂い咲き正宗―刀剣商ちょうじ屋光三郎

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  • サイズ B6判/ページ数 277p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062148443
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

江戸は芝日蔭町。奉行の家に生まれながら、出奔して刀剣商に婿入りした光三郎のピカレスクロマン。町人の目で武家のまやかしを一刀両断。著者初の本格時代小説。

著者等紹介

山本兼一[ヤマモトケンイチ]
1956年、京都府生まれ。同志社大学文学部美学及び芸術学専攻卒業。出版社・編集プロダクション勤務、フリーライターを経て作家デビュー。99年「弾正の鷹」で小説NON短編時代小説賞を受賞。2004年「火天の城」で第11回松本清張賞を受賞。さらに同作が第132回直木賞候補にも選出されるなど、いま最も注目される新鋭時代小説家の一人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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文庫フリーク@灯れ松明の火

55
表紙を飾る七振りの日本刀。上から順に《国広》《正宗》《助広》《村正》《清麿》《康継》《虎徹》刀鍛冶が違えば当然、刃紋も切っ先の形状も皆違う。刀剣の魅力に憑かれ、武士から刀屋の入り婿となった主人公。刀の目利きがそのまま刀剣の蘊蓄として楽しめました。軽めの時代小説ですが、まだまだ人間の底が見えない義理の父・吉兵衛。偽銘切り名人・平次郎と人物設定は好み。特に酔いどれ刀鍛冶・清麿。隆慶一郎さん『鬼麿斬人剣』で知った四谷正宗こと山浦清麿、山本兼一さんがどう描くのか続編が楽しみです。2011/11/16

藤枝梅安

27
御腰物奉行、黒沢勝義の長男として刀の目利きを学んだ勝光は、偽物の刀を本物と崇める武家社会に嫌気がさし、父の勘当を受け、刀剣商・ちょうじ屋の婿養子となり、「光三郎」として商いをしている。親子の縁は切ったものの、息子の刀の目利きには一目置く勝義は、刀のことを光三郎に相談に来る。それらの難題を解決して行く光三郎の活躍を描いた痛快で洒落た1冊。四谷の刀鍛冶・清麿とその弟子・平次郎という興味深い登場人物を配し、妻・ゆき江のやきもちも微笑ましく描かれている。2011/01/17

16
旗本の家に生まれながら、刀剣が好きすぎて、父とぶつかり、刀剣商の家に婿入りした光三郎が主人公の連作集。刀剣乱舞好きな人は絶対楽しいと思う。刀それ自体には幸不幸を呼ぶ力などないはずなのに、刀のせいにされてしまう「だいきち虎徹」が面白かった。2015/11/29

Book Lover Mr.Garakuta

14
刀にまつわる話で、刀に込められた妖力が、その人の人生を左右すると言いう渋さである。2019/05/06

藤枝梅安

8
「いっしん虎徹」同様、刀を扱った小説。こちらは刀に翻弄される人間達を温かな目で描いている。2008/12/09

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