ウロボロスの純正音律

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  • サイズ B6判/ページ数 540p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062136266
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

長編マンガの描き下ろしの依頼を受けた竹本は、“玲瓏館”の一室を借りて作業を開始した。怪しげな使用人たち。アシスタント陣。そして館に集まった錚々たるミステリ作家・評論家・編集者たちの面前で、突然『モルグ街の殺人』見立ての殺人事件発生!一同は早速推理合戦を開始するが、真相に辿り着けないまま、第二の見立て殺人が起こってしまう。彼らは果たして犯人をつきとめ、新たな凶行を阻止できるのか?―重層する暗合。舞い踊るペダントリー。ミステリファン待望の「ウロボロス」シリーズ完結篇。八年の制作期間を経て、ついに堂々完成。

著者等紹介

竹本健治[タケモトケンジ]
1954年9月17日兵庫県相生市に生まれる。大学在学中にデビュー作『匣の中の失楽』を「幻影城」に連載し始め、1978年幻影城より刊行。マニアの絶賛を受ける。1999年には『入神』で漫画家としてもデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

空猫

21
ウロボロス完結編。前2作後だと真っ当なミステリに思える。これだけ読むのも可という独立性もあるが,実在の人物が登場し(マンガ的妄想,モノマネ的誇張がされていることもあり)虚構と現実の壁が曖昧になる仕掛けはシリーズ共通。ポーの『モルグ街』を原点とし,ドイルの『斑の紐』などで広がる流れのなかで,小栗の『黒死館』をも極北としながら内部に収め,末には横溝の『犬神家』や京極の『姑獲鳥』も推理小説の枠に入れてきた多くの読者たちに贈られた(そしてそんな読者側はなにをされても嘆息する以外にない),本格的変格推理小説の大作。2017/11/20

ma-san

9
久々に無茶言いやがるぜ、というトリックが見れて楽しかった。オチ自体は結局のところ過去の作品のトリックを持ってきただけなので明かされてしまうと、特にミステリファンはなあんだ、となると思う。え、でも逆に考えるとこれがミステリ初の人はいきなりあれを説明されて、納得できるのか?いや、この作品がミステリ初の奴なんてそんないないだろう。という自問が多少起きるぐらいには気になるラストだ。ただし、この作品の肝はそこではなくやはり過程のワクワク感だろう。漫画製作というイベントを通じた文化祭的高揚に読者も素直に乗るのが良い。2020/08/09

花嵐

4
★★★☆☆ 再読。ウロボロスシリーズ第三弾。今作は前作たちとは違って多少は真っ当な話(あくまで比較的にはだが)。ただ相変わらずオチはぶっ飛んでるので沢山の本格ミステリらしい小道具が出てきても普通のミステリと思って読んではいけない。まぁそれはウロボロスシリーズ全般に当てはまる話ではあるけれども。今回は京極夏彦先生もメインに出てきてるぞ。2019/11/03

莉玖

3
やっとの思いで読了。作中の福井健太氏に対する評価がなかなか手厳しく、思わず苦笑い。本当はどんな方なんでしょうね。福井氏の人柄はともかくとして、著作には興味有ります。探してみようかな。 それにしても、実在の方々をあのように扱ってしまうとは、「竹本健治」なかなか凄い。 2016/06/19

オフィス派の宇宙図

3
ぐぁぁぁぁあああ!バカミスだったぁぁぁぁぁああ!脱力! 鉄の処女のルミノール反応って解決してたっけ?2013/02/04

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