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なぜ年をとると時間の経つのが速くなるのか―記憶と時間の心理学

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  • サイズ B6判/ページ数 359,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062133210
  • NDC分類 141.34
  • Cコード C0098

出版社内容情報

なぜ人は1歳までの記憶がないのか?
匂いの記憶はなぜ鮮烈なのか?
屈辱的な出来事の記憶はなぜ鮮明で、顔を赤らめる自分の姿まで見えるのか?
サヴァンはどのように記憶するのか?
脳科学を超えた記憶にまつわる知の冒険!!

内容説明

子ども時代の長く、けだるい夏はどこへいってしまったのだろう?年をとるにつれて、なぜ時間はスピードを上げ、私たちから逃げていくように思えるのだろう?老年になると、なぜ遠い昔の出来事がまるで昨日のことのように、鮮やかに蘇ってくるのだろう?既視感“デジャ・ヴュ”、臨死体験、サヴァンの驚くべき記憶力、極度のトラウマが記憶想起に与える影響など、記憶にまつわる不思議な現象を解き明かした。脳科学を超えた記憶にまつわる知の冒険。

目次

「記憶は、気に入ったところに寝そべる犬みたいなものだ」
暗闇のなかの閃光―いちばん古い記憶
匂いと記憶
昨日の記録
心のなかのフラッシュバルブ
「なぜ私たちは、逆方向にではなく順方向に思い出すのか」
フネスとシェレシェフスキーの絶対的記憶力
障害の利点―サヴァン症候群
チェッカー名人の記憶力―トン・サイブラントとの対話
トラウマと記憶―デムヤンユクの場合
ワグナー夫妻―四五年間の結婚生活
「楕円形の鏡のなかを私たちへドライブする」―既視感体験について
回顧録
なぜ年をとると時間の経つのが速くなるのか
忘却
私は自分の人生が目の前にぱっと現れるのを見た」
記憶から―「静物と肖像」

著者等紹介

ドラーイスマ,ダウエ[ドラーイスマ,ダウエ][Draaisma,Douwe]
オランダ、グローニンゲン大学の心理学史教授。『Waarom het leven sneller gaat als je ouder wordt』(2001)で、いくつかの科学賞、文学賞を受賞

鈴木晶[スズキショウ]
翻訳家。1952年東京生まれ。東京大学文学部卒。現在、法政大学国際文化学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

踊る猫

28
手を変え品を変え、こちらを楽しませてくれるそのサービス精神がニクい。私たちの素朴な疑問(まさに、このタイトルが示しているような)に、ゴリゴリにならない程度にハードな科学的見地と一級品の資料、文学作品を用いて答えてくれる。翻訳者の鈴木晶の名をきっかけに手に取った本なのだけれど、啓蒙書として素晴らしい。私は文系なので全然知識が及ばなかった領域なのだけれど、これを機に脳科学の本を手にとって読んでみようかと思わされた。素朴な疑問の内奥にこそ、哲学や科学の目指す問題が存在する。そんな真理を裏打ちする本として読ませる2021/02/20

たまご

11
タイトルの内容は一部で,「記憶」に関する身近な疑問が取り上げられてます.なんで子供のころは記憶がないの?とか,思い出すときフィルムの逆回しじゃないのはなぜ?とか,死にそうになった時わーっと場面が思い出されるのはなぜ?とか.パノラマとか映画とか形容されてますが,日本人的に走馬灯が出てこず残念. 文章が文学的傾向だったり未解決とすんなり書いてなかったり(私の読解力の問題?),著者(心理学者)が脳科学者だったらまた違う表現と思います. ところで,海馬等と関連して出てくる小脳扁桃,扁桃体の誤訳では…2014/08/10

GASHOW

10
同じような毎日をおくっていれば、時の経つのははやくなる。記憶をするものがないからだ。子供が世の中を知る好奇心が海馬を刺激する。子供時代もあっという間のような気もするが、学生時代の数年は人生においてもおおきな意味を持つ。2018/03/11

くさてる

10
タイトルからは記憶術や脳神経に関する本かと思った。実際はそれよりも実感的に幅広く、記憶の中の個人的経験を記憶している部分についての本だった。はっきりした結論は出ないものの、人間にとって「記憶する」とはどういうことなのかを実例も多く出して考察していて、面白い一冊でした。2014/03/09

シフ子

6
141ド 副題 記憶と時間の心理学。時間経過と記憶は当事者の心理状態に左右される。例 ダイアナ妃が死亡した日を詳細に思い出せる人は多いが 1997年8月31日に何をしていたかと聞かれてもほとんどが答えられない。他に記憶と匂いの関係、気温と時間経過の感じ方、悲惨な状況下における記憶など。タイトルと関わる部分では ジャン=マリ・ギュイヨー(仏の哲学者・心理学者)による主観的時間に影響を与える心理要因が引用される。2011/01/13

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