内容説明
どの男を最も恋うか請うか乞うか。なぜなら私は、好きな男を嗅ぎ分ける女だから―。三人の男たちと、それぞれに続いていく関係。そして生まれた小さな命とその喪失。―たちまち湿る、シマコが開く、私小説。
著者等紹介
岩井志麻子[イワイシマコ]
1964年、岡山県生まれ。1999年、『ぼっけえ、きょうてえ』で第6回日本ホラー小説大賞受賞。2000年、同作品で第13回山本周五郎賞受賞。2002年、『チャイ・コイ』で第2回婦人公論文芸賞、『自由戀愛』で第9回島清恋愛文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
そのぼん
7
甘く熟れたような香りが漂ってきそうな作品でした。 気だるげで奔放な主人公…。 手本にしたくなるようなタイプでは決してないのに、とこか憎めない感じがして、不思議でした。2012/03/23
あじさい
2
私小説でしたー。うーん、このシリーズものも 正直飽きたかなぁ…。 2012/03/03
mari
2
志麻子さんは好きで全部読みますが、異国の恋人?内縁の夫?シリーズの私小説はやっぱりあんまり読めないわ~。嫌いっていうんでもないけど読めば読むほど苦しくなってしまう。年齢的に重ね合わせてるんかもしれんけど。。。2011/12/27
さやか
1
岩井志麻子さんらしい露骨な表現で書き連ねられた愛とエロスの物語。しかしながら、これはフィクションなのか?志麻子さんの実話なのか?実話を元にした、お話なのか?ちょっとその辺りが分からない。愛も恋も、自分勝手で矛盾したもの(人に寄るだろうけど)、という言われてみればそうだなって事を改めて突きつけられた。私の愛と恋も矛盾しかないと考えさせられる。2024/03/25
くさてる
1
私小説、かな。あれほど入れ込んだベトナムの愛人とのあいだにもいつしか距離が出来、韓国で出会った男性を内縁の夫と位置づけるも、若い中国人男性との出会いに古めかしい「回春」という言葉を思い出す様子が語られます。繰り返すそんな日々のなか、過ぎ去った季節の思い出に浸りながらも、少しずつ、確実に時は流れていきます。その繋がりは、性が中心だけれど、性に淫してはいない、いないからこそ、簡単にそれで繋がってしまえるような、そんな人々ばかり。それは、普通の恋愛よりも寂しい感じがします。その寂しい匂いに、惹かれます。2011/06/03
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