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白洲次郎 占領を背負った男

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  • サイズ B6判/ページ数 422p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062129671
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0095

出版社内容情報

「不思議な存在感の持ち主――。それが、白洲次郎氏であった。その人物がどんな風に育ち、人格を形成していったかを、話題豊かに展開していく快著である」
城山三郎氏、本書を推す!

ある超名門ゴルフ・クラブのテラス。その大長老ともいえる人物に声をかけられ、私はその隣の椅子に。著名な政治家や財界人などが会釈するのに対し、その人物は軽くうなずくだけ。それに見合う不思議な存在感の持ち主。それが白洲次郎氏であった。この人の出自も結婚も、華やかそのもの。平然と官界、政界、財界、それに軍とも闘う。よく見て、監督し続ける。トヨタのトップには、「かけがえのない車を目指せ」とアドバイスし、政府に対しては、「何で勝手に勲何等とか決めることができるのか」と。その人物がどんな風に育ち、人格を形成していったかを、話題豊かに展開していく快著である。
城山三郎

第14回山本七平賞 受賞

北 康利[キタ ヤストシ]
著・文・その他

内容説明

白洲次郎=明治三五年(一九〇二年)兵庫県生まれ。神戸一中卒業後、英国ケンブリッジ大学に留学。戦前、近衛文麿、吉田茂の知遇を得る。戦後は吉田茂の側近として終戦連絡事務局次長、経済安定本部次長、貿易庁長官を歴任、日本国憲法制定の現場に立ち会った。また、いち早く貿易立国を標榜し、通商産業省を創設。GHQと激しく対峙しながら、日本の早期独立と経済復興に、“歴史の黒子”として多大な功績を挙げた。昭和六〇年没(享年八三)。紳士の哲学“プリンシプル”を尊ぶイギリス仕込みのダンディズムは終生変わらなかった。妻はエッセイストの白洲正子。

目次

稀代の目利き
育ちのいい生粋の野蛮人
ケンブリッジ大学クレア・カレッジ
近衛文麿と吉田茂
終戦連絡事務局
憤死
“真珠の首飾り”―憲法改正極秘プロジェクト
ジープウェイ・レター
「今に見ていろ」ト云フ気持抑ヘ切レス
海賊と儒学者と実業家のDNA〔ほか〕

著者等紹介

北康利[キタヤストシ]
昭和35年生まれ。東京大学法学部卒業後、都市銀行入行、フィレンツェ大学留学。現在、銀行系証券会社勤務。中央大学専門職大学院国際会計研究科客員教授、京都大学大学院経済学研究科非常勤講師、早稲田大学教育総合研究所特別研究員。資産証券化などのファイナンス理論を専門とする一方で、兵庫県三田市の郷土史家としての一面をもっている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とよぽん

35
白洲次郎にたどりついたのは、スタートが白洲正子の本。それから、日本の戦後史についての何冊かの本。敗戦後の日本でどんな貢献をした人なのか? 白洲正子の夫って、どんな素敵な人だったのか? 【結論】→日本の現代史を語るに絶対外せない重要人物である。しかも、プリンシプルを大切にした行動力と、情に厚い男気ある紳士。毎日、就寝前にこの本を読むのが、一日の最大の楽しみとなった読書だった。白洲次郎・・・現代の日本人は、彼のことをもっと知らなければならない。2018/09/16

メタボン

28
☆☆☆☆ 白州正子の夫であることぐらいしか知らなかったが、こんなに気骨ある方だったのか。写真で見るとダンディそのもの。本人を目の前にすると圧倒されるのだろうな。権力欲がなく、筋を通した生き方は、すがすがしくて憧れる。2015/09/14

ちゃま坊

19
NHKオンデマンドでドラマスペシャル「白洲次郎」を観た後なので、そちらも含めての感想。背が高く容姿端麗、頭脳明晰、英国ケンブリッジ大学卒業、英語ペラペラ、大富豪、上流階級となると、我々一般人とは一線を画す。ドラマでは徴兵回避でズルをしたのが汚点だが、吉田茂とともに敗戦の後始末をする天命を持っていたのかもしれない。開戦で始めた疎開と農業は来たるべき空襲と食糧難を予見してのこと。早くに敗戦を確信していたのだろう。あの鶴川の美しい里山風景が印象的だが、開発されて今はありふれた首都圏の住宅街となってしまった。2022/02/15

えと

17
面白かった!終戦後の活躍には天晴れだ。政治に翻弄されることなくプリンシプルに政治をする。憲法改正時のGHQの内部対立、GHQと極東委員会、公職追放を嵩にした脅しなどなど、色んな暗闘がある。独立国となるために吉田茂と奔走する。その後は九電力化など東北電力にも深く関わる。情に深いというより、愛情をもって接するチャーミングな方。自分の地位などどーでもよく縁の下の力持ちでプリンシプルに生きた。この時期に読めて良かった。2014/06/07

もえたく

16
積ん読してありましたが、今回やっと読めました。もっと早くに読んでおけば良かったと思わされる読み応えでした。近衛文麿、吉田茂との出会い、GHQとの憲法制定でのやり取り、通産省の設立、講和条約の締結等、エピソードが盛りだくさん過ぎ。何となく知っていた白洲次郎の凄さがよく分かる本でした。「人間は地位が上がれば上がるほど役得を捨て役損を考えろ」「自分よりも目下と思われる人間には親切にしろよ」遺した口癖も格好良い。2018/10/28

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