内容説明
「外国語を身につけたほうが先が開けるだろう」―兄の言葉に、八丁堀同心の三男、部屋住みの源三郎は、幕府伝習所の試験を受けた。猛勉強で学んだフランス語とフランスの歴史は、源三郎の若い心に強烈な刺激を与えた。が、一方で、そのフランス語のために源三郎は、伝習隊通訳官から始まって、横浜フランス商館や横須賀造船所での勤務、さらには箱館戦争、横浜居留地での潜伏生活へと否応なく突き進み、運命を変えていく…。フランス語を武器に、混迷の時代を走った若き元幕臣の幕末・明治。
著者等紹介
平山寿三郎[ヒラヤマジュサブロウ]
1933年、東京生まれ。千葉県立佐倉高校卒業後、出版販売会社を経て、外食産業の会社に勤務。’93年に定年退職、’98年に第9回時代小説大賞を『東京城残影』(講談社刊)で受賞し、作家デビューを果たす
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