人の値段―考え方と計算

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  • サイズ B6判/ページ数 254p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062124744
  • NDC分類 366.29
  • Cコード C0034

内容説明

なんの原則もない中で、ひたすら対決を避け、利害調整だけで運営されてきた日本社会。組織に巨大な利益をもたらしても、「お金」の代わりに「名誉」があてがわれ、不満は封じ込められてきた。しかし今、発明への対価を巡る一連の訴訟をきっかけに、卓抜した業績をあげた「人材」にどう報いればよいか、その「貢献度」をどう計算すればよいか、合理的な方法が求められている。これまで曖昧にすまされてきた「人の値段」の問題に、本書は日本で初めて、真正面から取り組む。

目次

第1部 人の値段を決めるものは何か(野球選手の個人貢献度の算定;監督の役割と貢献度の評価;指揮者への報酬はどうして決まるか;教授の業績評価;論文共著者の役割と貢献度;貢献度評価の原理と実際問題)
第2部 青色発光ダイオード中村修二の場合(中村裁判二〇〇億円の衝撃;裁判批判への正面切っての反論;枠組みか中身か;枠組みとしての特許法三五条;中身としての発光ダイオードとその事業家;中村の貢献度、日亜の貢献度;中村修二の受けとるべき対価はいくらか)
補論 青色発光ダイオード関連特許と中村修二の貢献度
付録 『バカの壁』編集者の値段

著者等紹介

西村肇[ニシムラハジメ]
1933年東京生まれ、満州(現在の中国東北部)育ち。1957年東京大学工学部機械工学科卒業。1966年東京大学工学部化学工学科助教授。1980年東京大学工学部教授。1993年東京大学名誉教授。研究工房シンセシス設立、主宰。現在に至る。研究、1960年代は化学プロセス、70年代は公害問題(瀬戸内海汚染、自動車排気ガス規制)。公害の研究を禁止された80年代以降は遺伝子工学。定年後は研究と著作に専念
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