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コッペリア

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  • サイズ B6判/ページ数 325p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062119207
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

その人形は官能的な肌と壊れた心をもっていた。天才的な人形作家、人形を溺愛する青年、人形になりきろうとする女優、そしてパトロン。人形に憑かれた人々が織りなす情念のアラベスク。新境地を拓く、初めての長編ミステリー。

著者等紹介

加納朋子[カノウトモコ]
福岡県生まれ。OLを経て1992年『ななつのこ』で鮎川哲也賞を受賞、作家デビュー。’95年「ガラスの麒麟」で日本推理作家協会賞を受賞する。日常にひそむささやかな謎をモチーフにしたハートウォーミングなミステリーの書き手として定評がある
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆみねこ

71
美しい人形に魅せられた人々と、狂気の人形作家と人形を演ずる女優。ビスクドールは美しいけれど、自分の手元に置くには怖い。私には人形に魅せられる人の気持ちはちょっと理解しがたい。この本は複雑な愛憎を描いていて中々楽しめました。加納さんの作品としては異色ですが嫌いではありません。2015/11/03

アーモンド

36
天才的な人形作家、人形に心奪われた青年、その人形に酷似した女優など何とも独特の世界観。これまでの加納さんの作品をイメージしながらボーッと読んでいたら、途中で混乱。叙情トリックものでした。つらい自分の生い立ちを達観したように生きる青年や、亡くした娘の代わりのように人形を集める婦人など、訳ありの登場人物だらけだけれど、読後感が悪くなかったのは、加納さんの作品だからかな。行きつ戻りつしながら読み終えて、そういう事かと何とか理解…。してると思う(^^;2017/01/29

星落秋風五丈原

21
人形をテーマに綴る新境地を拓くサスペンス。『コッペリア』で上演されるのは、知る人ぞ知る稀代の人形師、如月まゆらが作り出す人形に取り憑かれた人間達の悲劇である。養父母から財産を受け継いだ大学生の了は、まゆらが製作した美しい人形に心を奪われてしまう。け人形に恋する僕と人形そっくりの女優。これに女優のパトロンであるオジサマを加えた三者三様の思惑が、人形師まゆらの蠱惑的な人形を軸に展開する。人形は人間を象って作られるが、人間もまた人形のように壊れやすいものなのだ。人々が織りなす情念のアラベスク。2003/07/24

daubentonia

18
“人形は、永遠に崩れない幻想だ…。”“人形”は、その顔に様々な感情を浮かべながら佇んでいる。“人間”は、感情を押し殺しながら生きている。外から見て、本当に人間らしいのはどっち…?人形に魅せられた人々の狂おしいまでの執着を描いた作品でした。読み始めて感じた違和感が中盤辺りに解明されて、一気に読めました。どこか非現実的で不気味な世界観が良かったです。聖の何事も“ごっこ遊び”でしかないという考え方、何故だか共感できてしまいました。そう考えると、人形らしく生きている人って、結構いるのかも。気をつけないと…。2013/05/13

caramel

17
加納さん初読み。ちょっとミステリアスな感じで気になるお話ではあったけど、途中から誰が誰か混乱しながら読みました。長かったけど、そこまで心掴まれるポイントがなかったのが少し残念。2022/06/23

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