内容説明
星の見えない村でうまれ、ひとりは手品師になり、ひとりは星の語り部になった。『麦ふみクーツェ』につづく、書下ろし長編小説。
著者等紹介
いしいしんじ[イシイシンジ]
1966年、大阪生まれ。京都大学文学部仏文学科卒。2003年、『麦ふみクーツェ』で第18回坪田譲治文学賞を受賞
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感想・レビュー
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あっちゃん
25
プラネタリウムに捨てられた双子の赤ちゃんの成長物語!途中、道は分かれてしまうけど、星空の下が繋がっている…二人を育てた解説員の素朴さが、いしいしんじ作品らしく良い感じ(*^o^*)2014/03/17
紅はこべ
24
泣いた。
ひな
23
図書館企画の福袋より3冊目。プラネタリウムに捨てられた双子の成長物語。途中まではのんびり読んだのですが、どうにも物語に入り込めず。老女のタイプライターのくだりは好きでした。2018/01/25
そうたそ
16
★★☆☆☆ 巷で評価の高いこの本だが、ファンタジー色の強いおとぎ話という感じで、個人的に苦手な作風。きっとすごくいい作品なんだろうが、自分には入り込みにくかった作品。2020/11/28
二藍
16
ゆっくり読んできたのをやっと読了。プラネタリウムに捨てられた双子、テンペルとタットルの物語。童話めいた独特の浮遊感のようなものがあるのに、思いがけず現実のように感じてしまう部分がところどころにあった。星座解説にしろ郵便配達にしろ手品にしろ、誰かのためになにかするときはみんな、目に見えない六本目の指をつないでいる。テンペルもタットルも、泣き男も村の人々も一座のみんなも、あのプラネタリウムと同じ空の下で、ひそやかに夢を紡いでいく。ラスト、パイプを山が迎えるシーンでは泣いてしまった。2013/12/17