内容説明
自衛隊派兵、憲法改正、経済不況、言論統制…立花隆が「現在」を分析し、「歴史」を通観する。
目次
序章 歴史を見る眼
第1章 現代史が証明する「小泉純一郎の敗退」―北京大学特別講義
第2章 小泉再選が秘める「新たなる使命」―派閥政治の死と自民党大変動
第3章 日本の選択 私はこう考える―検証・経済と改憲のゆくえ
第4章 イラク「戦争論」―小泉政権「終わりの始まり」
第5章 イラク派兵の大義を問う―忘れられた昭和史の遺訓
第6章 オイル・ウォー―自衛隊の撤兵を勧告する
第7章 イラク「撤兵の時」―人質事件と内戦激化にみる真実
第8章 ブッシュと小泉の自己責任―これがイラク占領の実態だ
終章 「二つの敗戦」日本人が失ったもの
著者等紹介
立花隆[タチバナタカシ]
評論家。1940年長崎県生まれ。東京大学仏文科を卒業後、文芸春秋に入社。’66年に退社後、東京大学哲学科に再入学し、在学中から評論活動を開始する。’74年に「田中角栄研究その金脈と人脈」を発表。’79年に『日本共産党の研究』で講談社ノンフィクション賞を受賞。そのほか菊池寛賞、毎日出版文化賞、司馬遼太郎賞などを受賞している
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感想・レビュー
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nobody
14
いかな天才といえど、視野狭窄を(フーコー流にいえばエピステーメーを)逃れることはできない。鬼才小室直樹すらバブルの本質を見抜けなかった。立花は日露戦争継続論を煽った戸水寛人東大教授をその例として出しているが、己自身がそうだという自覚はない。近未来予測は悉く外す。「今の日本は大きな歴史の変わり目」というキャッチフレーズも「プロレスは真剣勝負」というのと同種の物書きの売らんかなの煽り文句に過ぎぬ。政治そのものが無内容なので煽り言葉は〈政界再編〉くらいしかないが、究極の政界再編たる政権交代すら茶番であることを知2020/07/31
KJ.O
0
本当に憲法9条を改正する必要があるのか考えさせられる。憲法9条があるから戦後70年以上日本は戦争に関与することがなかったのは確かだ。また、2003年のブッショ政権によるイラク開戦について、元財務長官のポール・オニールが、政権発足当初からイラク戦争の計画があったことを暴露したり、 開戦時のCIA長官だったジョージ・J・テネットは開戦前にイラクの差し迫った脅威について政権内で真剣な協議がなかったことを自著で述べている。ブッショ政権が意図的な情報操作をしていた疑惑が濃厚だ。無批判にアメリカを支持するのは危険だ。2016/10/18
gdeh
0
開戦理由と日本政府がアメリカに肩入れした根拠は、他の関連本と同じだった。NGO関連のイラク国民話は考えさせられた。2011/07/22
ふじ
0
筆者自身のための覚え書きメモ集みたいな本(と、本人もそう書いてるが)2005/01/10