ドキュメント 戦争広告代理店―情報操作とボスニア紛争

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  • サイズ B6判/ページ数 319p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062108607
  • NDC分類 316.839
  • Cコード C0095

内容説明

銃弾より「キャッチコピー」を、ミサイルより「衝撃の映像」を!スパイ小説を超える傑作ノンフィクション。NHKスペシャル「民族浄化」で話題を呼んだ驚愕の国際情報ドラマ。

目次

勝利の果実
国務省が与えたヒント
PRプロフェッショナル
失敗
情報の拡大再生産
シライジッチ外相改造計画
民族浄化
国務省の策謀
大統領と大統領候補
逆襲
強制収容所
凶弾
邪魔者の除去
「シアター」
追放
決裂

著者等紹介

高木徹[タカギトオル]
1965年、東京都生まれ。’90年、東大文学部卒。同年、NHKにディレクターとして入局。報道局勤務などを経て、現在、福岡放送局勤務。2000年10月に放送されたNHKスペシャル「民族浄化~ユーゴ・情報戦の内幕~」は、優秀なテレビ番組に贈られる、カナダの第22回バンフテレビ祭「ロッキー賞(社会・政治ドキュメンタリー部門)」候補作となる
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おいしゃん

80
【講談社ノンフィクション賞作品】不思議なタイトルだが、まさにこの通り。国際紛争でボスニアヘルツェゴビナとタッグを組んだ、ある広告代理店の話。色々な国の色々な思惑が絡む中、着々とボスニア国内の被害は広がってゆく。その中でいかに、マスコミを通じて世論を動かすか!?という緊迫感と戦略が、とても興味深く、国際情勢や政治に疎くても、存分に楽しめる作品。2015/09/04

kinnov

22
再読。マスメディアが情報伝達の主体だった1990年~出版された2002年ですら恐ろしい内容だが、現代のSNS全盛の時代に読むとさらに恐怖が増す。その「真実」は誰かが誘導した一面的な物語ではいのか?誰にも答えられない。騙されないと思っている人ほど危ない。単純な真実など無い事は誰もが知っているが、事象の理解に「物語」をあてはめる事を避けられない。手練手管を駆使したプロの技から逃げる事は不可能だ。PR屋の正義を信じる言葉と実働の乖離、プロとしての仕事の質は罪深く背筋が凍る。9章以降の展開は悪魔の所業だ。2022/03/30

ごへいもち

17
こういったビジネスというものがあると初めて知った2007/03/16

スウィーニー校長

14
★★★★★ 期待以上に面白かった。 ボスニア内戦時、ボスニア政府がアメリカのPR会社と契約し、セルビア=悪、ボスニア=被害者、酷い虐殺が行われていると宣伝し、欧米の介入を企んだ経緯が描かれている。 内戦なので双方に非人道的行為があったが、セルビアの悪行のみ報道。 ニュースに飽きられない為、民族浄化(ethnic cleansing)という言葉をバズらせた。 こうしてニュースや世論は操作されるのか! これがプロパガンダの手法なのか!!2018/04/13

てつJapan

13
【良かった】・ 1992年から始まったボスニア紛争が舞台。ボスニア・ヘルツェゴビナ共和国側についたアメリカのPR会社が仕掛ける広報戦略の話。 ・ その手法は真っ白とはいわないもの、割とオーソドックスなPR戦略。最初、死の商人をテーマにしたものと思っていましたが、印象が変わった。 ・ セルビアのミロシェビッチ大統領=悪という印象を私は持ち続けていました。印象操作の効果の大きさを思うとともに、報道を信じきってはいけないと改めて思った。 ・ 複雑なボスニア紛争の構造が少しわかった、と思います。2020/05/26

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