夏の王

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  • サイズ B6判/ページ数 255p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062108294
  • NDC分類 K933
  • Cコード C8097

出版社内容情報

メリングのケルトファンタジーの決定版! 事故死した妹は、妖精の国で生きている……。残された日記を見た少女ローレルは、謎を追ってアイルランドへ旅立つ。ケルト文化の魅力あふれる、正統派妖精物語。   小学上級から

内容説明

妖精たちの特別な夜―「夏至祭」の前夜、最初のかがり火の火をともす「夏の王」をさがしてほしい。ほんとうは、あんたの妹がその使命を果たすはずだった。妖精を信じる少女オナーは、祖父母の住むアイルランドで事故死した。一年後、その死に責任を感じる双子の姉ローレルがふたたびアイルランドをおとずれると、妖精があらわれ、オナーは現実世界と妖精世界のはざまにいて、彼女の使命をローレルがかわりにやりとげたとき、妖精世界へ迎えられると告げる。そこでローレルは、海賊女王やワシの王に助けられつつ、謎めいた少年イアンとともに「夏の王」をさがしはじめる。メリングのケルトファンタジー第4弾。

著者等紹介

メリング,O.R.[メリング,O.R.][Melling,O.R.]
アイルランドのダブリンに生まれ、5歳のときにカナダに移住する。哲学や中世史を学び、数多くの職業を経て作家となる。著書に『歌う石』や『ドルイドの歌』、1994年度ルース・シュワッツ賞(カナダの青少年が選んだその年一番おもしろい本に与えられる賞)を受賞した『妖精王の月』(以上、講談社)などがある。現在はアイルランド在住

井辻朱美[イツジアケミ]
1955年、東京に生まれる。東京大学大学院比較文学科修了
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さつき

64
双子の妹の事故死に負い目を感じているローレル。周囲との不調和に悩み生き辛さを感じているイアン。幼馴染の二人が妖精からの依頼に応えて難問に挑みます。不吉な出来事や恐ろしい符合に胸をかき乱され、最後は目が溶けるかと思うほど泣きました。愛は許しであり、全て受け入れることで悲しみと絶望から逃れられる。信じることが出来たら私にも救いはくるかしら…2019/11/21

たるき( ´ ▽ ` )ノ

45
『妖精王の月』の続編だが、読んでいなくても十分に楽しめる内容。双子の妹の死を引きずり、遺された日記を何度も読むローレル。謎を解き明かすため、アイルランドへ向かうところから話は始まる。光と闇。善と悪。誰もが持ちあわせている両面を自覚して認める強さが素敵。とても面白かった!2022/11/25

マツユキ

16
ローレルは、一年前、双子の妹オナーが死んだアイルランドにやってきた。オナーの日記を読んだローレルは、オナーが誰と会っていたのか突き止めるが…。 『妖精王の月』後の話で、再び、妖精の世界にピンチが。助けるのは、人間なんですね。やりとげられなかった妹の代わりをする事になるローレル。幼馴染みで地域の問題児イアンも一緒に。今回は現実の割合が大きいような気がします。人を知る。己を知る。途中で一冊で終わるんだろうかと思いましたが、勇ましい少女の活躍が楽しく、恋愛もあり、久しぶりに少女小説を読んだ気がします。2020/04/05

ちゃちゃ

12
(こみねゆらさんの美しいイラストにぴったりの美しいミディールが上王になって登場!前作では,一人だけ貧乏籤だったミディールだっただけに,嬉しいなあ~。)結局,闘うべき敵は,いつでも自分の内側にあるのかもしれませんね。後ろ向きになりながらも懸命に前を向いて道を切り開いていこうとするローレルの姿が眩しい。2010/09/20

mahiro

9
『妖精王の月』の続編、双子の妹を亡くしたローレルはもう一度妹に会いたいと思う余り妖精界と関わり使命を託される…現実世界に出現した妖精の島が見える人々が普通の人間の中にもいて、彼等が当たり前の事として島を眺めている場面が良かった。妖精世界と現実世界が表裏一体となって存在している美しいアイルランドに対する作者の愛が伝わって来る作品だった。2015/09/22

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