内容説明
町田康の手にかかれば、日本語はこんなにも魅力的だ!注目の作家、待望のエッセイ集。
目次
どうにかなる日々(旅人・遊び人;自分の触覚で歌い書く ほか)
よのなかの道(成増、菅原神社裏。;大阪のにおい;よのなかの道)
ああなんたるいたちごっこ!(空想の手紙・ベルさま;また誰も来ねえ ほか)
一膳飯屋とフランス飯屋(無頼のほう―織田作之助『世相』『子守歌』『六日金星』;尾崎放哉のビート感覚 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
阿部義彦
10
町田康さんのエッセイ集、相変わらずの痙攣、脱臼気味の文体が癖になります。どうしようもない屁理屈で人を煙に巻く事にかけては、人語に落ちません。この本では猫については語らずに音楽に関しての文章が多めです。2015/09/29
還暦院erk
5
図書館本。衝動借り。太宰があれほど熱望してかなえられなかった「芥川賞」を、この人はつるりと受賞しているのだなぁ。独特の語り文体は中島らもを早送りしたよう。こんだけ言葉を紡ぎ出すことの出来るご当人は、相当に勤勉なのだと思う、まじで。無頼派パンクロッカーなのに朝6時起き(笑)、ガテン系バイトもするし待ち合わせには時間通り行くし、んで待ちだ待ちぞう…ってぼやいてるし。書評的短文は正直わかりにくいものもあったが、全体的には楽しめた。『くっすん大黒』も読んでみたくなった。2015/08/22
ぴゃっぴゃ
1
僭越を承知で申し上げますがね、この人天才なんじゃなかろうか。それも膨大な量の時代劇や書物や音楽を養分として摂取しておられる。やられました。2011/06/22
美亜希
1
雑誌で連載されたエッセイ集。当時の文字数の関係上、短いコラムばかりであるが、どれも町田節で心地いい。個人的に、遠藤ミチロウ氏の名前が出たり解説が大槻ケンヂだったりで、その界隈が好きな人間にはもうそれだけで堪らん。2011/02/03
くるるる
0
まだ小説を書き始めた頃のエッセイらしくミュージシャンとしての話が多い。小説に出てくる事柄が実体験に基づくというのがよく分かるエッセイ集だった。~じゃよの文体など何がしたいのかわからないのもあるが、基本的に町田康文体だった。2011/10/12