内容説明
クリスマスイブの夜。仕事を終えたサンタクロースの手元に残った人形は、だれのところへ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちなぽむ and ぽむの助 @ 休止中
165
子どもの頃、あした朝起きたら枕もとにあるプレゼントを夢みてサンタさんにお手紙を書いた。サンタさんがプレゼントを開けるようにわくわくしてくれたら。そう考えるとき、わくわくはもうはじまってた。 今はほしいものは何でもすぐポチッと手に入るから。サンタさんの顧客管理もパソコンで。「もしだれかを本当にハッピーにしたいと思ったら、柔軟なものの考え方をしなくては」サンタさん、お疲れさま。ぶじに今日が終わってよかったね。赤いクリスマスシャンペンとシナモンクッキーを食べて、ゆっくり休んで。2019/12/05
sin
106
モノを贈ることの難しさ…あのプレゼントの名人でも迷ってしまいます。贈り物が得難いモノで在った時代は遠く、欲しい物が簡単に手に入るこの時代において、喜ばれるモノとは何なのかと考えさせられます。そう「幸せって思いがけない時にくる」ものなのです。2013/12/23
アン
102
クリスマスイブに、サンタクロースの手もとに残ってしまった一つの人形をめぐるお話。プレゼントをパソコンで管理するなど現代的ですが、サンタさんにも流儀があり責任感も強く、思わず応援したくなります。大変な事もありますが、サンタさんからの贈り物を心から待ち、笑顔になる子供達はいつだっているはずです。サンタさん、ありがとう。温もりのある色彩で、ユーモアのあるゾーヴァの絵は懐かしさを感じ、タイトルも素敵な大人のための絵本。 2019/12/14
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
95
クリスマスイブの夜。仕事を終えたはずのサンタのもとに一体だけ残った人形。何か手違いがあったのか、完璧主義者のサンタは気になって仕方ない。夜も更けた中、サンタは再び街に出る。この人形にふさわしい子どもを探しに……。子どもと人形って出会うのにベストのタイミングがあるのだな。お互いを大切に思える関係。人形の幸せも考えながら子どもたちの家のドアを叩くサンタの優しさは、娘を嫁がせる父親みたい。シニカルな笑いと毒も少々。ドイツの女流作家エヴァ・ヘラーさんと組んだミヒャエル・ゾーヴァ氏の絵は美しくもグロテスク。2016/02/07
れみ
90
クリスマスイブの夜、プレゼントを配り終わったサンタクロースの手元に残った人形。その人形をもらうべき子どもをさがすお話。インターネットとかテレビとかゲームが登場したりして、かなり現代的な感じ。それがまた、自分の日常と背中合わせにこんな不思議なことが起こっているかも…？というワクワク感を感じさせてくれる。サンタクロースが衣装(仕事着？)を脱ぎ捨てて電話してる挿絵がなんとも親しみやすい人間らしさに溢れていて素敵。2019/12/24
