定年ゴジラ

  • ポイントキャンペーン

定年ゴジラ

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 323p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062088145
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

父の伝えた、幸せのかたちとは?開発から30年。年老いたニュータウンで、日本をささえてきた男たちが、いっせいに長い休暇を迎え始めた。息子が父に贈る、元気の出る長編小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

純子

34
「退屈」という言葉は嫌いだ。妙に角張った語感も気に入らないし、なにより字面がよくない。退いて、屈する。なんと情けない言葉なのだろう。と思う山崎さんは、けれど、暇と退屈のどこが違うの?と奥さんに聞かれても答えられない定年夫なのだ。ニュータウンに住む、そんな同世代の男たちのお話。それぞれに仕事のこと、家族とのことなどが語られ、切なくなりもするのだが、そこはやっぱり重松清さん。あったかい気持ちにもしてくれます。数年ぶりに復職をして、でも考えたら、働けてもあと数年。他人事ではないなーと思いながら読了。2018/04/22

達ちゃん

20
重松さんらしい心温まる話ですごく良かったです。ちょっと20年後のことを考えてしまいました。私も一人の「お父さん」として、これからの人生を大切に生きていこうと思いました。2015/10/24

麦焼酎(ミユキ)

19
父や父の友達の競馬おっちゃんずが定年になったらどうなるのかな??いや。みんななんだかんだ忙しくしてそうだな。田舎は定年にある意味優しいのではないかと、ふと思った。2016/03/25

きーみん

17
企業戦士だったサラリーマンの定年後の生活が、戸惑いから様々なトラブルを通しての心の揺れが書かれている。「幸せとは胸を張って語るのではなく、苦笑いとともに唇からこぼれ落ちるもの」「生きるために胸に思い描くものと、目覚めれば消えてしまうものが、なぜ同じ「夢」という言葉なのだろう」など、溜め息と共にこぼれ落ちるような言葉が印象的。故郷の歌詞は、目で追いながら涙が出た。定年後のことは定年になる前に、ある程度は考えておかないとと思いつつ、なっちゃってから「あーなんかもっと準備しとけば良かったー」とか思いそう。2010/07/31

うめきち

11
企業戦士だったお父さんの定年後の生活を、夢のマイホームを建てた「くぬぎ台」の古びた街に重ねて、話が進んで行く。新婚時代、子育て時代、子供の思春期や壮年期、そして巣立ち、どの時代も一生懸命に働いてきたお父さんが、定年後の家族との距離にとまどいや寂しさを感じたりする。ありがちなようだが、社会と戦ってきた父親の強さや、情の深いところがきちんと描かれていて、何度も涙が出るシーンがあった。必死で働いてきたお父さん達の、損得勘定やお金では計り知れない、深い思いが、詰まっている。2014/04/24

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/538160
  • ご注意事項