内容説明
第48回日本推理作家協会賞受賞。「あたし殺されたの。もっと生きていたかったのに」通り魔に襲われた十七歳の女子高生が遺した童話とは…。少女たちの不安定な心をこまやかに描く待望の連作ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紫 綺
63
大活字本にて読了。ガラス細工のように脆く、壊れやすい女子高生たちをミステリー仕立てで描いた連作短編集。意外な真相。2020/12/07
美登利
50
加納さんの小説は、ファンタジー溢れる作品を先に読んだので、このようなミステリーを書かれる作家さんだとは知らなかったです。表題作を読み、え?ここで終わりなのかと思ったらきちんと繋がってました。一人の女子高生が通り魔に殺された事件から幾つも枝分かれして、謎がどんどん膨らんでいく。私自身はこんな高校生活ではなく、楽しくお気楽に過ごしてたので、今の若い子達の危うさの半分も理解できてないと思うけれど、それでもぐいぐい引き込まれました。最後の方少し先が読めてしまったな。だけど、ほんのり明るいラストで良かったです。2015/02/26
あつひめ
34
感想を記録していなかったので再読。このところ、続けて加納ワールドに溺れていたが、今回は血生臭さが漂い世の中の未成年の事件なども含んだ、ミステリーと仕上がっている。ガラス細工をチラチラ見せることで、心の脆さを伺わせる。人にはいつも選択肢が目の前に差し出される。そのどちらを選ぶかですべては変わる。しまった…と思っても、戻る道でまた、迷うこともあるだろう。人生は、やはりやり直せない…と思ってしまうのは、私だけか?ガラス細工の冷たい感触を味わいたくなった。2005/04/28
あっちゃん
28
連作短編のミステリー!最終話で一連の事件の締めくくり!女子校がメインなせいか、思春期の危うさが前面に押し出されている…全体的に暗めかな!2014/02/26
さなごん
25
じんわりするラストだった。2015/09/13