内容説明
この本は、参考書の棚にならべないでください！国語の問題は、正解を見ても、なぜそれが正解なのかまるで理解できない人のために！『蕎麦ときしめん』の大好評にこたえて贈る、とんでもない異色小説集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とも
47
★★★最初から最後までパロディ集である。が、どれもが何かしらの最もらしさがあるから困りものである。一遍目の『猿蟹合戦～』は何を象徴した物語なのか、表題の『国語入試問題～』では誰もが考えたことのあるあの理不尽な問題に対する解法をいとも簡単に-ただそれはある側面正しいのだが-明かすのである。まぁ、暇があれば、一読を。2016/07/27
Ayumi Katayama
23
『長い間不思議でたまらないことのひとつに、太宰治はどうして猿蟹合戦を書かなかったのか、といふ疑問がわたしにはあつた。』 次の六編を収録。『猿蟹合戦とは何か』『国語入試問題必勝法』『時代食堂の特別料理』『靄の中の終章』『ブガロンチョのルノアール風マルケロ酒煮』『人間の風景』 先の一文は『猿蟹～』の冒頭である。こういうのを見るとほいほいと引きずり込まれる。『国語入試問題必勝法』は、思わず論説文嫌いな息子で試してみようかなどと、頭をもたげる(笑)。2020/05/16
紅はこべ
17
共通一次以降の受験制度の経験者なら、表題作は爆笑もの、それでいて身に沁みる。中学高校時代に太宰治を、大学時代に丸谷才一のエッセイや文芸評論を愛読した身にとって、巻頭作は更なる爆笑作品。パスティーシュのお手本。
shimuratakeda
5
再々々々々読くらい。バイブルみたいなもの。色々あった。2023/08/02
おふねやぎっちらこ
5
横田順彌の名言「これは小説であり、小説とは嘘であるから嘘もまた本当であるのだ」を思い出しました。2016/06/10
