内容説明
天性の美意識にコーティングされた寛次郎の宇宙(コスモス)を旅してみよう。
目次
河井寛次郎の汎神論的世界(梅棹忠夫)
寛次郎の建築(清水泰博)
寛次郎の作陶(諸山正則)
表現者 河井寛次郎(荒川玄二郎)
寛次郎の手業
私の河井寛次郎像(七代 清水六兵衛)
僕にとっての永遠のヒーロー(筑紫哲也)
寛次郎の思想
かの日のことども(河井須也子)
宇宙の中の河井寛次郎(鷺珠江)〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なる
39
工芸や民芸品というものにあまり興味がなく、いわゆる工芸家という括りになる河井寛次郎にもまた触れる機会が無かったのだけれど、作品集を見てその浅はかさに頭が殴られるようだった。柳宗悦らと『民藝運動』ー民芸品を芸術に昇華する運動、をしてきた氏の作品には、民芸品・工芸品を「根底に置いた上で」そこにアートが根付いている。木彫りの作品には禅の宿りさえ見つけられる。皿も壺も花瓶も、良い絵付だね、などといったレベルで片付かない芸術性。その上で工芸品として機能している。工芸品に対する見方がガラリと変わった稀有な作品群。2021/01/14
barcelonalions
0
冒頭は河井の作品の写真と短い解説があり、後半は河井自身の言葉とあわせて家族や生前に関わりのあった人たちの言葉が紹介されている。河井の仕事や美に対する姿勢がわかりやすい言葉で紹介をされていて、河井寛次郎に関する書籍を読んだのはこれが初めてだと思うが、入門書としてはとても読みやすい本だと感じた。個人的には筑紫哲也が河井について書いた文章が一番素敵だと感じた。2018/01/13
-
- 和書
- 100万人の職務発明