講談社文芸文庫<br> 魯庵の明治

講談社文芸文庫
魯庵の明治

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  • サイズ 文庫判/ページ数 298p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061975682
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

明治文壇を代表する批評家であり、小説も書き、外国文学の紹介者でもあった内田魯庵。彼の旺盛な好奇心と洋の東西におよぶ該博な知識は文学を越えて、民俗学そして文明論的な拡がりをもつに至る。江戸から明治への時代の推移は、急激な西洋化に伴い、ある種の伝統の暖絶でもあり日本的ハイカラ文化の誕生でもあった。両者をバランス良い視点から眺め綴る自由主義者魯庵、神髄発揮のエッセイ。

目次

銀座と築地の憶出
銀座繁昌記
下谷広小路
早取写真
納札の過去現在未来
明治以降―『見せ物』の変遷
灰燼十万巻
文明国には必ず智識ある高等遊民あり
駆逐されんとする文人
二十五年間の文人の社会的地位の進歩
シロウトの画葉書
のん記
病臥六句

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

AR読書記録

4
あうち、一度読んだのをさっぱり忘れていたぞ。しかもほんとうに同じ本読んだんかというくらい、感想が一致しないぞ。五年たつとこうか... 今回メモっとこうと思ったのは、解説(坪内祐三)の「明治、大正、昭和初期の文芸書を雑読していて気がつくのは、当時(特に大正末から昭和初頭にかけて)、小説、評論、随筆の他に、回想という、散文の有力なジャンルがあったことだ」というところで、それはつまり開国後の文化流入や震災等により、世の中が激しい変転を見せたことを承けたものであるという。今は昭和中後期の回想期に入ってるな。 2016/09/15

iwasabi47

1
メモ。明治初期の銀座、その銀座の人や事物、淡島冬月、飼い犬の話など。丸善焼けた話。2023/01/01

rbyawa

1
h088、当時主流派だった硯友社や、根岸派と著作の中で呼んでいる層ともどちらとも付き合っていないような文章ではあったものの、どちらとも外部からの付き合いであった人物。他で半ば内部からの(客観的な)視点て書かれた硯友社内の随筆も読んだことがあるが、それも良い内容だった。この国に「高等遊民」という存在があり、彼らの存在そのものではなく、それを許す社会であることは価値があることである、というスタンスも古びていない。明治中期以降の銀座などは彼が書かなければ廃れていただろうとも思う、しかし身分がわからない文章だなw2017/12/15

AR読書記録

0
やはり巻頭の銀座の話が面白い.「公方様贔屓の旧弊頭をガンと啗(くら)わして新政府のご威光と難有味を骨髄に浸込ました」「一日何遍となく公方様時代を繰返した江戸の旧弊頭は、切支丹バテレンの秘法で一夜に出現した如き銀座のギラギラした美観に打たれて初めて三百年の悪夢が覚めたような心地がした」という,銀座.とはいいつつ,はじめは見せ物小屋が林立する,なにやら怪しげな場所.煉瓦造りの建物が並ぶようになってからも,まるで街全体が高級な見せ物小屋のような様子で,人々が口をあけて歩き回るのが目に見えるよう.銀座って...2011/07/09

tkm66

0
資料2000/06/30

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