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出版社内容情報
【内容紹介】
太陽と海の純朴な恋。三島文学の名作を収録
たくましい海の若者・新治と船主の娘・初江は、夕暮れの浜で出会いひかれあう。しかし2人の純粋な恋は心ない噂の的になって──。幾度も映画化された青春の書。
新治も初江も、作者がデルフィの美術館で見たギリシア彫刻の化身のように、健康で、明るい。いうまでもなく、古代ギリシアの裸身像は、廃墟におくにもっともふさわしいのである。かれらの裸身は、人間の欲望がそれにからませる猥雑さから解放され、匂いたつ若さとともに、ほとんど倫理的といっていい美しさを完成している。日本の近代文学のなかで、これほどあざやかに、青春のおおらかな讃歌をかなでた作品は稀である。──「解説」より
三好行雄(評論家)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あみ
6
友人の勧めで初めて三島作品を読んだ。暗くて背徳的なイメージが強かったのだが、この作品は健康的な男女のシンプルな恋愛物語。児童向けなので脚注やイラストでの説明つきで近代文学初心者の私にはありがたい一冊だった。2012/08/24
saki
5
豊かな語彙と比喩による描写が見事."お互いにはにかんでいるかのように心もち顔を背け合った一双の固い小さい乳房"単純な話でありながら奥行きがあるのが凄いなと思った.まだまだ日本語を知らないなという気がする.図書館本.2018/10/02
i
1
純愛物語。三島由紀夫を初めて読んだが、三島由紀夫らしい作品ではないということは想像がついた。初々しく純朴で、(悪い意味でなく)変態的要素は最小限であった。初江と千代子なら、わたしは千代子よりかもしれないと思った。2017/11/22
うな坊
0
読んだ。ううむ、それほどの出来とは思えぬ。2013/08/31