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講談社文庫
捨て童子・松平忠輝〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 345p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784061852853
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

捨て童子とは、この世ならぬ途方もないエネルギーを持ち、人を戦慄せしめる人物。徳川家康の第六子でありながら、容貌怪異なため、生まれ落ちてすぐ家康に「捨てよ」といわれた“鬼っ子”松平忠輝の異形の生涯を描く、伝奇ロマン傑作。新鮮な発想や史観、壮大なスケールで完結をみた、著者最後の長編。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

キムチ27

21
家康の6男忠輝。父に忌み嫌われた揚句、改易を続け、自殺した・・程度の知識。筆者の作品における プスプス針をさすような筆致に興味を感じたが、当作品も面白く始まる。 忠輝の出自がいささかユニーク。生母 お茶阿は「道々の者」の出。何度もその事に触れているシーンがある。故にか、忠輝も傀儡子に交る事を好み、山窩とも関わる。身内にも、猿楽の由来するものがいる。戸籍がない時代とはいえ、「一般と亜流」・・すでに激しく身分の差を色濃くしていたようで、忠輝に影を落としている。山風とは一色異にする妖術の世界が広げられる。2013/11/25

まめこ

19
★★★★★忠輝は家康の第6子である。容姿怪異の鬼子として捨てられ、25歳で流罪、その後67年間を配所で過ごす。とはいえそこは隆作品の主人公ですから!お茶阿さまや休賀斎など良識ある大人たちに愛され、物腰優雅で見目涼やか、ラテン語や南蛮医術をマスターし、傀儡一族を従えるハイスペックヒーローへと成長する。そりゃ秀忠がほっとかないよね(笑)。大久保長安も何やら企んでいるようだ。2023/10/09

わたなべよしお

16
 隆慶一郎さんはやはり面白い。冒頭を読み始めただけで、あっという間に、隆慶一郎の世界に入ってしまって、そのまま囚われてしまう。奇想天外だけど、ありうる世界。多くを事実(または本当だったと考えてもおかしくない事実)を基礎にしているからではないか。しかも、その事実を梃子に創り上げられる小説世界がとても魅力的だ。2021/01/11

朱音

13
忠輝誕生~15歳まで。異相故に父家康に捨てよ、と言われたという異能の大名、松平忠輝。(第六子・正室は伊達正宗娘)これがまたヨイのである。実に素直で爽やかで小気味いい。これ大河ドラマでやればいいのに。「影武者徳川家康」を読んだ後なので、ああこの家康はまだ二郎三郎じゃないんだとか思ってしまうのだが(笑)まだじゃなくってずっと家康のままなんですが(笑)2011/02/24

浅見ヨシヒロ

12
松平忠吉と勘違いしていた。反省。 隆慶一郎といえば今までは『影武者・徳川家康』だったんですが、この作品もなかなか面白いですね。 下巻で忠輝の人生がどうなるのか。2014/07/29

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