講談社文庫<br> 水車館の殺人

講談社文庫
水車館の殺人

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 357p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784061850996
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

古城を思わせる異形の建物「水車館」の主人は、過去の事故で顔面を傷つけ、常に仮面をかぶる。そして妻は幽閉同然の美少女。ここにうさんくさい客たちが集まった時点から、惨劇の幕が開く。密室から男が消失したことと、1年前の奇怪な殺人とは、どう関連するか?驚異の仕掛けをひそませた野心作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

三代目 びあだいまおう

312
確かに昔読んだはずなのに、完っ全に中身を忘れてた。だから多分、再びの衝撃でした。伏線とおぼしき箇所がふんだんに散りばめられています。不可解な事件に対するパズルの断片を拾い集めるが如く謎に近づいていきます!それが読み手にとって嬉しい。そしてそれこそまさに著者の策略。最後に解き明かされる真相はお見事です!小説の一時代に燦然と輝く綾辻:館シリーズ!未読の作品も多いのでまだまだ楽しめそう。タイトルの『水車』にあまり意味を感じませんでしたが、なるほどそういう事ですか。語り継がれるに相応しい、納得の傑作ですね‼️🙇2020/05/05

Tetchy

168
1作目の『十角館~』に比べると、謎も簡単で、多くの人がトリックならびに犯人を当てることが出来るという作品だが、幻視家、仮面の男、館に住む美少女といった時代錯誤な設定は氏の趣向が横溢しているといえる作品。2008/11/09

PSV

148
館シリーズ2作目。久々に読んだのだが、その古典ミステリ的な趣向が凄く楽しい。仮面の主人とか、囚われの美少女とか。過去と現在とが交錯する手法も好きだし、「十角館」よりも古典ミステリらしいと言えばらしい。オチとか犯人は分かるかもしれないけど、それを差し引いても流石の面白さ。物理トリックは大好きです。  ★★★★☆2012/11/20

とも

109
館シリーズの2作目。今回も中盤で犯人かもって思う場面は何度があったが、最後のトリックと、最後の最後は、んーっと唸った。館シリーズ全巻注文した。これから読むの楽しみ。2023/01/08

ぺぱごじら

103
なるほど有栖川有栖さんが『綾辻以降』とミステリ新本格派宣言を提唱するだけの作品。1980年代後半に綾辻さんが始めた手法が、当時どれだけ斬新なものであったかを想像するとなおのことそう感じます。読み手を驚かす仕掛け、鵜の目鷹の目で犯人探しをする読み手をにやりとさせる叙述。読み手の想像力に挑戦する『館』の複雑な構造。そしてラストの戦慄。今後、綾辻作品(と中村館)を追い掛けていく楽しみを感じさせてくれました。2012/12/06

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/570203
  • ご注意事項