内容説明
基地の街に生まれた作家は、ポップなアメリカに「占領」されて刺激的な作品を書くように運命づけられた。そのアメリカと訣別、弱肉強食の大自然とも触れあい、さらに大きな世界をとらえはじめた村上龍、第二の五年間。本当に望むのは夢を具体化すること、「現実」はそのための素材にすぎないのだろうか。
目次
野間文芸新人賞受賞の言葉
「パパラギ」でビールを飲む
元気のない少年達の犯罪
私とアメリカ
「生活」のための小説
ビートルズは歩みつづける
有吉佐和子の死
水に遊ぶ水に学ぶ
グスタフ・マーラー
チェコが生んだ二人の天才
年をとったらもうオシマイ〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スミス市松
10
『コインロッカー・ベイビーズ』以降のエッセイ集。村上龍、テニスにハマる。のっけから「コックサッカーブルース」でのエロ本業界にのめり込む姿が笑える。ビニ本なんて、今じゃ本当に昔話だなあ。この頃の村上龍は良くも悪くも威勢が半端じゃない。低俗でくだらないものから、何かを取り出そうと自分のアタマで必死に哲学している。「夢の具現化」こそ自分の理想である、という言葉が印象的。ところで、彼はLSDだったのか。2010/10/23
藤埜
1
村上龍ファンの同僚よりもらい読了。あの作品達はこういった思考や日々を送るなかで作られたのかと、より村上龍作品への理解が深まったように感じます。2019/03/24
えだおり
0
エッセイ。2012/08/05
ビーフハート
0
再読2004/03/21
sattin
0
冒頭の性に対するあたりはかなりうんざり気味だったけど、北欧での体験は面白かった。テニスも全然触れない世界だけど、目新しい。日本人が遊び下手というところは共感できます。他にそういう生き方もあるのかなと思った2011/07/24