講談社文庫<br> 歴史の交差路にて―日本・中国・朝鮮

講談社文庫
歴史の交差路にて―日本・中国・朝鮮

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  • サイズ 文庫判/ページ数 249p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784061848320
  • NDC分類 220.04
  • Cコード C0120

内容説明

東アジアを舞台に演じられた治乱興亡の歴史ドラマから風土と習俗、食の文化、近代への足どりまでを新たな視点で縦横に語り尽す。該博な知識と透徹の史眼で、日本・中国・朝鮮の錯綜する三国交流の“過去と現在”を読み解き、より良い隣国関係のあり方を探る。円熟の三作家によるエキサイティングな対話集。

目次

1 悠久の歴史のなかで(アジア的秩序の感覚;中国は“文章”の国;中華思想と文明主義;中国は文明のるつぼ ほか)
2 風土と習俗(多様性があった日本の「藩」;科挙試験をめぐって;武の思想・文の思想 ほか)
3 食の文化を探る(“料理”はいつ成立したか?;お茶の習慣とニンニク ほか)
4 近代への足どり(社会を固定化する儒教;蘭学から英学へ;変り身の早い日本人;歴史を相対化する視点 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェルナーの日記

95
残念ながら、3氏とも故人になってしまいました。それぞれ個性あふれる歴史小説を執筆しておられたので、歴史に対する造詣がとても深い。本書内容は、中国・朝鮮・日本の文化興隆や比較。歴史的認識について鼎談というかたちを取ってはいるが、かしこまった感じではなく、ざっくばらんな座談会といったものなので、気楽に読める。しかし自分の場合、特に中国や朝鮮の歴史に対する知識が浅いので、話の内容に付いていくことができない箇所が多々とあった。近くて遠い国と揶揄される中国・朝鮮。改めて自身の浅学を思い知った本書である。反省…… 。2015/03/04

RED FOX

13
再読しすぎ。日中韓3名の座談会。各国の強み、弱み、歴史上交差した時の状況を果てることなく語ってゆく・・・。お互いの国を尊重し合っているのが気持ちいい。ヘイトに燃えてる人が読んだら面白くない事間違いなし(笑)2015/07/20

ナハチガル

12
ふつうに楽しんで読めた。3人の作家さんたちの語るエピソードや薀蓄、雑学が単純におもしろい。いま話題にするときわどいんじゃないかと思える話もちらほらあるけれど、3人さんの人徳と懐の深さで味わい深い鼎談として成り立っていると思う。こういう本を読むと、今度はがっつり骨太の作品が読みたくなる。 陳舜臣さんの『中国の歴史』はいつか読みたいなあ。「『表現』という、人間が人間にうけわたす高貴な魔術を経なければ、歴史などは―一個人の前歴さえも―存在しないのと同じなのである」。A。2019/07/10

akira

10
古本屋さんにて見つけた一冊。 なかなか興味深い一冊だった。日本と韓国と中国、それぞれにルーツを持つ3人の作家による対談。作品の裏側で生きるそれぞれの持つ歴史観や民族観は読んでいて面白い。 ひとつの観点としての儒教観。基本的に儒教に悪いイメージがないのだが、言われてみて納得する。 「モラルとしてだけならいいのですが、秩序重視のあまり、身動きがとれないほど体制を固定化してしまう傾向がある」2019/06/08

高橋 橘苑

10
再読。日中韓を代表する磧学の鼎談。閑話休題的に、リラックスした気分で三氏の博学ぶりを楽しむだけで、自分自身もちょっと学が増した様な気になる。もはやこのような鼎談があった時代が、牧歌的に思えるほどになってしまった。本題とは違うが、司馬氏のあとがきが凄くいい。「文学というのは、結局は自分の中にある少年の投影だと私は思っている。同時に自分の中から少年が消滅したときに作家は小説を書くことをやめてしまうものだし、別の表現でいえば、少年の感受性を多量にもっていなければ作家であることが成り立ちがたいとも思っている」2014/10/15

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