目次
斜陽と黎明(海陸の亀裂;宣南詩社の人びと;広東の風雲;アヘン戦争;南京条約まで;謀叛人の群れ;太平天国の旗;軍閥誕生;栄光と挫折;円明園炎上;外圧強し)
中華の躍進(甲午の年;北洋、敗れたり;屈辱の場;変法と革命;遭難と崩壊;義和団;激情の季節;辛亥の嵐;動乱やまず;五・四前後;十五年戦争)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
レアル
66
最終巻。こちらアヘン戦争から抗日十五年戦争まで。この時代中国は内乱と外からの侵略があった。著者の阿片戦争、太平天国などの検証も面白く、この辺りの歴史事実の反省と経験から今の中国が出来上がり、また政策などに繋がっていると思うと、他巻と比べても群を抜いて興味深い巻だった。このシリーズを通して中国五千年の歴史を面白く学んだ。次は元々読み始めて中断していた「十八史略」を読む!2016/02/15
Akihiro Nishio
14
ついに最終巻。アヘン戦争から日中戦争まで。西洋列強の横暴、太平天国の乱、日本の参戦、義和団の乱、革命勢力の台頭など立て続けに国難に遭い、全く良いところのない清王朝であるが、土俵際での粘りがすごい。なぜこれだけ粘ることができたのか?全巻を通じての感想としては、とにかく政治的に安定しない歴史であった。日本史で例えれば、絶えず関ケ原の合戦と応仁の乱が起こっているようなものである。人が死ぬ数が桁外れである。本書を読んで読みたい本が一気に増えた。今度は各時代をもっと丁寧に読んでいこう。2016/05/12
周公たん
1
清末から中華人民共和国まで。前巻まで欧米の国名はほとんど出てこなかったのに、最終巻になって突然”国際社会”がガッツリ登場し、何千年もの間いかに中華王朝が閉鎖的であったかを実感させられた。これまで冷静・中立的に筆を進めてきた作者も、近代の列強による中華侵食の箇所では怒りを滲ませており、それが臨場感を高めていた。1年かけて全7巻を読みきったが、最後まで面白く読むことができた。続編である近代編が未完のまま作者が逝去されたのが本当に惜しい。2023/06/06
シノッツォ
0
1巻からすべて読み終わった。 歴史を教科書的におっていくのではなく、作者の考えを交えつつ客観的に書いているので面白かった。 また、これに限らず気になった登場人物や事件についての関連図書を読む前の準備体操と言ったら失礼かもしれないが、バックグラウンドを掴むには、本書は全巻通して歴史の流れがとても分かりやすいので入門書として最適だと思った。 でも残念ながら、作者はもういないんだよね…。2017/02/22
たかし
0
シリーズ最終巻。阿片戦争あたりは作者の強い思い入れを感じる。そこから後は流し読みになってしまうな。毛沢東くらいまでいってほしいものだが、著者が亡くなってるから無理やな。2016/05/29