内容説明
幼い日の記憶への憧れを秘めた孤児星玲子の小さな胸を、祖父が遺した幻の遺産をめぐる大人たちの打算が容赦なく揺さぶる。雪の札樽国道をさまよう少女を必死に守る幼な友だちの丈と愛猫とら。音もなく時間を巻きこんでいく非情な運命の糸車は、どんな明日を見せてくれるのか。雪国に芽ばえた可憐な愛の行くえを美しく描く長編ファンタジー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミントント♪
4
再読。やはり読み終わると、もう一度最初の物語から読んでみたくなり、相関図でも書いて確認したくなるのだけれど、それをするとなんだかつまらなくなりそうで。そっとおく。そしてまた数年の後に読んでみようと思う。私の持っている佐々木文庫はもうすでにボロボロだ。ミステリーから不思議な世界へ入っていくが、それもまた仏教やその他の心理の先にあるものなのかもしれない。2011/11/14
shiaruvy
1
★コメントあとから [1989.11.15 2刷]
wm_09
1
どろどろすぎて分からなくなった人物関係のせいで、物語に付いていけなくなった部分はあるものの、いつもの丸美節炸裂で楽しめた。とりあえず四部作完結ですが、人死にすぎて笑うしかないレベル。これが少女小説なんでしょうか、果して。『雪の断章』の惹句は「ミステリ」だったのにいつの間にか「ファンタジー」になっていた。そうなんだ。(ローウェル嬢)2010/03/18
金木犀
0
1989.4.15/表紙:前田真三 大幅に改稿あり