内容説明
名探偵にして銀ぶちめがねの極楽とんぼ伊集院大介が、奇妙な行動をとり始めた。山手線をぐるぐる廻り、毎日違う駅で降りて、駅の売店でヘンなものばかりを買う。大介の行動の陰には、どうも重大な事件が隠されているのでは…。表題作ほか、傑作ミステリー5編、伊集院大介の若き日の事件簿から。
目次
伊集院大介の追憶
伊集院大介の初恋
伊集院大介の青春
伊集院大介の一日
伊集院大介の私生活
伊集院大介の失敗
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
65
〔再読〕伊集院大介シリーズ短編集第2弾。日本らしい名探偵とでも言おうか、「天狼星」シリーズに入ると、このほのぼの感が無くなる。大介の学生時代や初恋、探偵事務所を開いた頃の1日、そして40歳に為ろうかという現在(実は未来?)の謎解きで、山科さんは警視となり警察署長に為っているなど、大介を知るために重点が置かれた作品です。この感じの伊集院大介を好きになって戴いて、先の作品を読む方が良いと考えます。大介が学生時代から、他人を温かい目で理解しようとするのがよく解ります。彼の名探偵の哲学には、たいへん驚かされます。2016/11/11
たか
55
名探偵・伊集院大介の六つの短編ミステリー。 どんな学生時代を送っていたのか、彼の初恋の相手は誰か、事件のない平和な一日はどんな日常を過ごしているのか、名探偵に失敗なんてあるのか、長編では決して描かれない伊集院大介のプライベートな面が楽しめる。 伊集院大介ファン必見の本。C評価2020/02/15
佐島楓
29
表題作ほか五編。いずれもミステリ要素だけでなく、伊集院大介という人間そのものにスポットライトをあてている。常人ではない感性、はっきりとした正義感、よく回る頭脳。天然なところが面白い人だと思う。楽しめました。2014/10/19
こかち
10
伊集院大介がますます好きになる短編集。学生時の初々しさ、初恋、失敗…と彼の人間らしさが出ています。のほほんとした1日を追った「伊集院大介の一日」に特ににやにや。人のタイムテーブルを聞くの、なぜかたまらなく好きなのです。2016/09/14
ホームズ
8
伊集院大介を読んだのは『天狼星』シリーズが最初だったんで短編や初期の作品でのイメージの違いにちょっとビックリ(笑)こういうちょっと平和な感じの伊集院大介も良いですね(笑)なんか平和な1日に見えた『伊集院大介の一日』が好きですね~(笑)初期の伊集院大介はきっちり探偵していていいですね(笑)後期は少し作者の趣味に走った感じが・・・。まあグイン・サーガも同じですけどね(笑)2010/08/15