内容説明
中学時代、ほのかな恋ごころを燃やした美少女がいた。都会から田舎の中学へ転校し、再び都会に去った少女に対して、少年は1度だけ直接話しかける機会があったが、結局何も話せない。そしていま、30年ぶりの同窓会で男は女にそれを語ってみると…。時は風、風は人生―さまざまな人生の哀歓を巧みに描き出す大人の寓話集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
45
空振り感を感じてなんとなくイマイチ。前読んだときもそう思ったような記憶が甦った。→三十年/遠い声/高台の家/シンデレラ・ボーイ/夜の顔/砂時計/紙人形/危険な絵本/七夕祭/住みよい町/足を見た男/ブランコ2015/04/07
KAZOO
43
阿刀田さんの表題についてのさまざまな物語が12収められています。阿刀田さんにしてはあまり毒や怖さがなくそこが物足りない人がいるかもしれませんが、本当にそこらへんを吹いている風のような感じの小説です。人生の岐路を中心とした物語が多いように感じられました。印象は薄いのですがたまにはこのような物語を読むと心が落ち着きます。2015/05/11
背番号10@せばてん。
26
1992年1月30日読了。あらすじは忘却の彼方。(2019年11月3日入力)1992/01/30
takaC
17
1991年2月読了。(三十年/遠い声/高台の家/シンデレラ・ボーイ/夜の顔/砂時計/紙人形/危険な絵本/七夕祭/住みよい町/足を見た男/ブランコ)1999/01/01
MIKETOM
8
阿刀田の他のエッセイにこんなことが書いてあった。小説を作るプロセスの話。【ブランコの揺れ方には二通りある。風に吹かれるとまっすぐに揺れる。人が乗った時はかすかにねじれている。夜、二つのブランコのうち一つは真っすぐに揺れていてもう一つはねじれている。「やっぱりあの人が来ていたんだわ」既にして主人公は女性になっている。あの人とは? ブランコに乗っていたのはどういうシチュエーション? ここまでくるとプロットの誕生は近い】本書「ブランコ」はこうして書かれたようだ。「やっぱりあの人が…」の セリフに2019/05/29