講談社文庫<br> 猫目石〈上〉

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講談社文庫
猫目石〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 277p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784061840171
  • NDC分類 913.6

内容説明

SF作家にして名探偵の栗本薫クンは逗留先の軽井沢で、女流作家藤波武子女史からアイドル歌手朝吹麻衣子を紹介され、すっかり心を奪われてしまう。その夜から藤波女史の別荘に泊ることになった薫クンは、奇妙な連続殺人事件に巻き込まれる。ご存知伊集院大介と栗本薫の豪華二大スター夢の競演!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

虎師匠

12
再読。夏の軽井沢を舞台に、芸能や出版など、様々な業界の人物が集められた有名な小説家の豪邸で起こる連続殺人事件を、作者謹製の名探偵・伊集院大介と「ぼく」こと栗本薫の推理対決的な側面を交えつつ描く長編。学生時代には作中年齢28歳の薫の一人称による語りはいささか幼すぎないかと思っていたけれど、40過ぎて周りを見回してみれば、良くも悪くもメンタルの成熟の度合いは必ずしも年令と比例しないので、改めて作者の先見性には舌を巻く。比較的本格要素の強い伊集院大介と、やや青春ミステリの「ぼくらシリーズ」の勝敗は下巻へ続く。2014/10/15

碧緑翠

11
家にあるのはなんでこの画にしたのかと聞きたい日本人形の講談社文庫版。ホラーっぽくて怖いのですよ表紙が。ぼくらシリーズの薫くんを中心に据えて、彼のひと夏の恋と事件を描く。前半これでもかという薫くんの朝吹麻衣子評には少しまいってしまうが、彼女のもつ表面通りではない魅力を浮き立たせるには必要だったのだろう。もう一人の探偵役、伊集院大介も登場するためモラトリアムな薫と大人な大介の人間成熟の対比も面白い。夏の軽井沢でおこった一つの事件。その綻びはやがて惨劇をよび平穏は終わりを告げた。弥が上にも下巻への期待が高まる。2016/12/07

Tanaka9999

8
1987(昭和62)年発行、講談社の講談社文庫。名探偵の競演がテーマ。「栗本薫」が登場するのはあとは長編では『怒りをこめて』だけかな。しかし「ぼくら」シリーズ以外の「栗本薫」は好きになれない。今回も襲われ(るが死なない)役の語り手探偵だし。確かにオープンな舞台だと語り手が襲われないと伏線が張れないので仕方がない点はありますが。伊集院大介がいるからというのはあるにせよ、都合よく動かされてしまっている印象。2022/12/13

kaizen@名古屋de朝活読書会

3
作家で名探偵の栗本薫(男性)と、 名探偵の伊集院大介とワトソン役の森かおるのコンビが登場する。 後書きによると, 栗本薫(男性)は,著者 栗本薫(女性)の分身だが、 森かおるの方は、分身としての親しみがなくなっているとのこと。 それで、伊集院シリーズでは,途中からワトソン役が滝沢稔に変わったのだということが理解できました。 ところでお話は、ある数奇な芸能人一家の物語と、 恋する栗本薫のお話に,伊集院大介が割り込んでくるというもの。 (上)では、連続殺人が始まり,佳境に入る。2011/06/13

調“本”薬局問悶堂

1
栗本薫の書く伊集院大介シリーズは読んだことがないが、栗本薫(♀)が描く"栗本薫クン(♂)”にはハマっている。 これは夢の共演のようだ。 金田一くん的なトリックと怪しさで、薫クンシリーズとは違う雰囲気。 おそらく伊集院大介シリーズなのだろう。 栗本薫クンのシリーズは、薫クンの一人称で書かれていて、青春小説っぽさが好きだ。 以前読んだ『怒りをこめてふりかえれ』にやっと少し繋がった。 《2020年5月 登録》2005/10/17

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