講談社文庫<br> 羊をめぐる冒険 〈下〉

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講談社文庫
羊をめぐる冒険 〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 231p
  • 商品コード 9784061836075
  • NDC分類 913.6

出版社内容情報

【内容紹介】
美しい耳の彼女と共に、星形の斑紋を背中に持っているという1頭の羊と〈鼠〉の行方を追って、北海道奥地の牧場にたどりついた僕を、恐ろしい事実が待ち受けていた。1982年秋、僕たちの旅は終わる。すべてを失った僕の、ラスト・アドベンチャー。村上春樹の青春3部作完結編。野間文芸新人賞受賞作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おしゃべりメガネ

158
村上春樹さん作品の中でもおそらく1,2を争うと思われる冒険活劇の後篇です。のちに語り継がれる【いるかホテル】に到着してからの下巻ですが、まさしく怒涛の勢いでイッキにエピローグ(ラスト)まで到達してしまいます。ホテルから【山小屋】に向かう風景描写は北海道民としてはウットリしてしまう芸術さです。そして「羊男」が登場してからは興奮と感動がダブルで押し寄せ、そこに言いようのない村上さん作品特有の‘喪失’さがあぶりだされてきます。「僕」と「鼠」の≪羊クロニクル≫は、のちの作品群に大きな影響を与えています。2015/05/02

がらは℃

44
喪失の物語。いや、違うなあ、羊をめぐる冒険で僕は何も得ていないし失っていないなあ。凡庸で平凡な世界に、溶けていったという印象。僕が僕であり、しっくりすることが出来る凡庸で平凡な場所はあるのだろうか?無いんだろうな、きっと。2011/02/14

はらぺこ

41
自分には何が何やらさっぱり分かりませんでした。ハロウィンに羊男のコスプレする人が沢山現れたらノーベル文学賞が貰えるのかも知れない。2015/10/24

ビイーン

38
読み終わった後に知った事だが、本書は鼠3部作の3作目なのだという。割と面白かったので前2作も読みたいかな。小説全体には、どうにもならなくて、もどかしく、切ない感じがよく出ている。主人公の僕が北海道へ行くと非現実とリアルの境界が曖昧な世界になってくる。結局、登場人物全員が喪失感を受けて終わるのか。2021/05/05

kaida6213

26
再読。ひたすら失われていく感じがなんとも。この辺りの作風がピークで好き。2016/07/29

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