講談社文庫<br> 軍師二人

講談社文庫
軍師二人

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  • サイズ 文庫判/ページ数 374p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061835696
  • NDC分類 913.6

出版社内容情報

【内容紹介】
戦国の英雄たちの中で群を抜いて輝く2人の武将──天稟の智将・真田幸村と、千軍万馬の勇将・後藤又兵衛の、名将なるが故の葛藤と互いの深い洞察を語る表題作の他、争乱の時代を溌刺と自由に生きた、戦さにも強く女にも強い、生き物の典型としての男たち、それを慕う女たちを描く、興趣尽きない好短編集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェルナーの日記

109
司馬遼太郎氏の短編集。7編の作品が編まれている。感想として、本書は司馬作品の中でも、少し艶っぽい作品が多い。どちらかというと、女性の活躍が目立つ。しかし、それらの作品群の中で、本書のタイトルとなっている『軍師二人』は、異色で浮いているような気がしないではないが、内容は俊逸。大阪夏の陣における真田幸村と後藤又兵衛という不世出な軍師のやり取りを描いた物語。短編というより、掌編というくらい短い作品だが、中身の濃い一品モノを感じさせる内容に圧倒される。自分的には後藤又兵衛が良い。2016/01/05

優希

71
面白かったです。戦国時代に天下人を支えた軍師たちを描いた短編集。争乱の世の中に生きた強さを抱く生き様に引き込まれました。戦に強い男、惹かれる女を魅力的に描いていると思います。2018/04/29

よこたん

49
“星があったが、夜ふけとともに黒い天のなかに消えはじめている。霧である。これが又兵衛の人生にどう影響するかは、又兵衛さえ気づかなかった。” ああ、この霧さえなかったら歴史は変わっていたのかもと歯がみしても仕方がない。わが郷土で有名人の後藤又兵衛や岩見重太郎(薄田隼人)の人間くさい話が読めて、とても嬉しかった。大坂夏の陣、もう地元過ぎて「小松山」「道明寺」が出てくる度に泣きそうになる。「奥田三郎右衛門」って誰?って言う長年のモヤモヤが解消。あの時代、秀吉や家康だけじゃなく、大勢の中にも物語があったのだから。2019/06/11

たつや

47
8編の短編集です。既に既読の作品が大半でしたので、編集時に他の本と被らないように出来ないんでしょうか?そこが不満でしたが、表題作は初読で、真田幸村と後藤又兵衛のスピンオフで面白かったです。2016/11/02

kawa

45
豊臣から徳川に覇権が移る前後の騒乱を描く短編集。表題作の「軍師二人」は大阪夏の陣での後藤又兵衛と真田幸村が主人公、長編「城塞」の言わばダイジェスト編。多くの作で登場する当時の女性各々のおおらかさ、逞しさが印象的に描かれる。旅の途上で立ち寄った村の祭礼の犠牲(にえ)に祭り上げられる小若を描く「一夜官女」が好み、「侍大将の胸毛」の武将・官兵衛と由紀の純愛もいい。 2019/11/19

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