出版社内容情報
【内容紹介】
遂に4人の名探偵のうち、ポアロが死んだ。その追悼会が、明智の花幻の島の別荘で開かれる。招かれたのはクイーン、メグレの他に、ポアロの親友ヘイスティングズ。そこへポアロ2世と自称する若者が現れた。彼はポアロゆずりの才智を示すべく、突発した殺人事件に首を突っこんだ。クリスティ追悼の傑作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
オーウェン
50
シリーズとしてはこの4作目で完結。 今作はポワロが死に、その追悼という形でメグレとエラリーが明智の別荘にやってくる。 ポワロの代わりには相棒だったヘイスティングスが来るが、そこにポワロの息子と称する若者が。 いつものように殺人が始まるが、そこには密室や不可解な謎。 探偵3人が推理に参加せず、老いを確実に感じさせるのだが、それは杞憂というもの。 結局彼らは名探偵以外の何者でもないのだ。 ポワロの息子としての顛末もこれが正しいのだろう。2023/08/30
hnzwd
21
西村京太郎による名探偵達の共演。シリーズ第四段となる完結編。ポアロ、クイーン、メグレ、明智の四人を集結させていましたが、今作はポアロが亡くなり、その追悼会で起こる事件。推理合戦のような形にはならないシリーズでしたが、キレイな着地、、になってるんでは。2022/06/20
めがねまる
21
クイーン、ポアロ、メグレ、明智小五郎、4人の名探偵シリーズ第三作。ポアロが死に、追悼会にポアロの息子を名乗る若者が現れ、孤島を舞台に連続殺人が……。各探偵に対する思い入れのなさのためか、第一作目より面白くなかった。孤島の連続殺人を扱う本作は、三億円事件を題材にした一作目に比べるとスケールダウンの感が否めない。しかし孤島銘菓『名探偵に乾杯』の表紙絵にはクスッとくる。ポアロだけ配置が違うのもニクイ。小林少年改め小林中年の悲哀の漂うサポートっぷりは面白い。2019/05/08
いづむ
10
年老いた名探偵、明智、クイーン、メグレが亡くなったポワロを偲ぶため集まった所へ予期せぬ客人たちが合流し連続殺人が始まる。密室状態の島であるばかりか、殺人現場も「密室」という念入りさが面白い。前作のように名探偵たちは推理からは一歩引いていてじれったいのにも理由あり。最終的には名探偵たちの懐の深さに感服し、またクリスティ作のポワロ最後の事件『カーテン』の解釈の展開に引き込まれる。これが名探偵シリーズ最終作とは本当に残念。『カーテン』読了後に読むと2倍楽しめそう。中年になった小林君の語りで進むのも楽しい。2022/07/30
iwaken
7
★★★☆☆2018/07/15
