出版社内容情報
【内容紹介】
父の自殺はウソで、実は殺されたのだと告げる手紙が、沢木を奇怪な事件に引き入れた。父の死因をさぐる沢木に正体不明グループがつきまとう。しかもその背後には、政治家や実業家の影が見えかくれし、敵の大きさを匂わせる。サスペンス小説の名手が、東京、岐阜、徳島を舞台に描く壮大なアクション長編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
207
西村京太郎さんの第10作。500頁を超える大長編の故にこれまで読むのを回避してきました。本作は著者の初の新聞小説という事も手伝って長い作品になったのでしょうね。また本書には西村作品としては初めて政治の世界が描かれており政界を操る影の黒幕的人物も出てきます。長くて読み終えるのに時間はかかりましたが、いろんな要素が盛り込まれて面白くて最後まで飽きずに楽しめましたよ。この小説では警察官や刑事が登場せず、全くの素人が巨悪と謎に挑む形式になっていますね。父の自殺は嘘で真相は殺されたのだと書かれた手紙が沢木へと届く。2023/11/30
mendosyutaro
2
初読の「消えた巨人軍」からすでに41年、推理小説の面白さを教えてくれた西村京太郎氏への追悼として自分成の名作20冊以上買い直し、読み返し始めた一冊目がこの「悪への招待」。 厚めの単行本ながら、小気味良いテンポで一気に最後まで読めてしまう氏の作品に改めて感動。 終盤の展開が早く一気にエンディングまで進む作品だが、そういった作品にありがちな密度スカスカ感も少なくまずまず満足させてくれる作品である。 氏の作品は鉄道系の作品がかなり多く有名であるが、個人的には本作のような社会系?の非鉄道作品に名作が多い気がする。2023/06/15
義輝仮面
2
【★★★★☆】 この作品もなかなかスケールが大きい。 父親の死から始まり、息子が真相を知るべく奔走する。謎の協力者、浮かび上がった巨悪、裏切りと最後まで楽しめた作品でした。 2017/12/14
エヌ氏の部屋でノックの音が・・・
1
昭和58年 3月15日 初版2015/02/21
グリーン✵ドラゴン
1
父の死の真相を探す旅へ 500万という大金を持ってスタートした主人公 謎が謎を呼び 四国、東京そしてアメリカへ 父の死から殺人の犯人へ 更には、誘拐 親友の死 最後には政界をも巻き込むというスケールのデカイ社会派小説でした。 ページ数が多く、しかも字が小さく読みづらい要素も多いのにスラスラ読めた。 さすが西村京太郎でした。 2012/03/31