講談社ノベルス<br> ニンギョウがニンギョウ

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講談社ノベルス
ニンギョウがニンギョウ

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  • サイズ 新書判/ページ数 148p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061824539
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0293

出版社内容情報

映画を見なければならぬ。――17番目の妹のために。
最早只事デハナイ 想像力(イメージ)ノ奔流。未ダ 誰モ 見タコトノナイ 西尾維新ノ 時間ノ尖端。

映画を見に行くことになったのは妹が死んでしまったからだ。私は平素より視覚情報に関しては淡白を貫く主義なので、映画を見るのは実に5年振りのこととなり、妹が死んだのも、矢張り5年振りだった。回数を勘定すれば、共にこれが4回目である。映画を見るのは妹が死んだときだけと決めているのではなく、逆であり、妹が死んだからこそ、映画を見るのだ。そうはいってもしかしこうしょっちゅう死なれては私としても敵わない。日頃大きな口を叩いている友人達に合わせる顔がないというものだ。私には合計で23人の妹があるけれど、死ぬのはいつも、17番目の妹だった。

ニンギョウのタマシイ
タマシイの住むコドモ
コドモは悪くないククロサ
ククロサに足りないニンギョウ


西尾 維新[ニシオ イシン]
著・文・その他

内容説明

映画を見に行くことになったのは妹が死んでしまったからだ。私は平素より視覚情報に関しては淡白を貫く主義なので、映画を見るのは実に五年振りのこととなり、妹が死んだのも、矢張り五年振りだった。回数を勘定すれば、共にこれが四回目である。映画を見るのは妹が死んだときだけと決めているのではなく、逆であり、妹が死んだからこそ、映画を見るのだ。そうはいってもしかしこうしょっちゅう死なれては私としても敵わない。日頃大きな口を叩いている友人達に合わせる顔がないというものだ。私には合計で二十三人の妹があるけれど、死ぬのはいつも、十七番目の妹だった。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とら

66
いつもとは違う西尾維新を垣間見た気がした。装丁も内容も文も登場人物も。戯言シリーズの、大体冒頭で一方的に言葉遊びとかを織り交ぜながら語っている部分が延延と終始続いている様な一冊。余りおふざけは無い。いや皆無。ひたすらに不条理な世界観であるのに、それらの要素の詳しい説明等は全く入らない。でもこれ以上に説明を求めたくも無いと言う想いが何故かある。この作品に限っては何も説明が語られないと言う事自体が魅力だと思うから。これ以上を求めるのは野暮である。語り部の話し方とか考え方が何となくモリミーの作品群を連想させた。2014/03/25

sk4

47
僅か148頁の短編集を読み切るに当たり、丸二日を費やす羽目に成るとは、私自身考えが及ばなかった事兎は謂え、いやはや文体の廻りくどさと、ストーリーの蝸牛の如く遅々として進まなき事に拠る逡巡で、多大なる時間を費やす事は、予め覚悟して置く必要が有ったであろう事は明白であった。兎は言え、結局此の話は、一体全体何なので或ったのかと問われれば、一体全体何なので或ったのであろうかと、鸚鵡返しせざるを得無いという結論を、己の恥を偲んで申し上げなければならない事を、強く申し上げている所存でありますお兄様。2012/07/04

くろり - しろくろりちよ

33
独特の世界感。独特過ぎて理解が及ばなかったりしましたが…。二十二人の妹。何度も自殺する十七番目の妹。顔を見たことのない二十四番目の妹。焼身する十一番目の妹。老婆の姿をした一番目の妹。視覚情報が嫌いで映画が嫌いだけれど、妹が死んだ時だけ映画館に向かう兄。右足は妊娠し、目は腐り落ち鍵穴になり、熊の少女を新たな妹と思い…実は姉。この物語は何なんだろう…。不思議で不気味。幻想と醜悪と幻夢とのロンド。2012/02/27

Yobata

29
映画を見に行くことになったのは妹が死んでしまったからだ。私は平素より視覚情報に関しては淡白を貫く主義なので、映画を見るのは実に五年振りのこととなり、妹が死んだのも、矢張り五年振りだった。回数を勘定すれば、共にこれが四回目である。私には合計で二十三人の妹があるけれど、死ぬのはいつも、十七番目の妹だった…。いやぁ〜一応読み終わったけれど、正直理解できてるのかわからない難解な代物。難解な文語調に漢字表記,翻弄される文章についていくのがやっとwそれに加え、事象が何処と何処に繋がっているか一見じゃわからない造りで→2013/12/21

タク

24
再読。イメージの奔流がどーこー書いてるけど、基本は空疎で脈絡のない言葉の羅列。だが、(当時の)西尾の生の部分が一番フィルターな滲みく出てる作品ではあるので、資料的に読むのがよし/面白くねーと思った方は素直に「ぼったくり」と怒っても良いよ、コレは2011/01/11

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