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講談社ノベルス
樒・榁

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  • サイズ 新書判/ページ数 121p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061822566
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0293

内容説明

天狗を目撃したという宮司がいる荒廃した寺で、御神体の石斧が盗まれた。問題の“天狗の斧”が発見されたのは完全な密室の中。おびただしい数の武具を飾る旅館の部屋の扉を破ると、頭を割られた死体と脅迫状が。悲運の天皇、崇徳院を巡る旅の果てに事件と出遭ったかの名探偵の推理は。

著者等紹介

殊能将之[シュノウマサユキ]
1964年福井県生まれ。名古屋大学理学部中退
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

セウテス

72
石動シリーズ第4弾かも知れない。前作「鏡の中は日曜日」在りきの作品なので、順番に読んだ方が良い。香川県の静かな温泉旅館で起きた密室殺人事件、過去の名探偵水城の物語と現在の名探偵石動が、16年の時を経て同じ様な事件に当たるという対比の演出が心憎い。樒と榁、木偏を取れば密室となる、成るほど作者らしい中編2作である。これより過去の名探偵水城と、現在の名探偵石動の新しい対比ミステリが楽しめる、と期待をしていただけに今は悲しくて仕方がない。対比をなす物語を描くのは難しい事だろうが、誰か殊能氏の考えを継いで貰いたい。2018/04/22

山田太郎

64
なんかこうひねくれてるというかこのトリッキーな感じは貴重だと思いました。惜しいよな、こんな作家今いないもんな。2015/09/03

りんご

28
二人の探偵が同じ舞台で密室事件の謎を解明する話。両方とも探偵の持ち味が出ていて面白かった。二つの話の繋がりにもにやりとさせられた。最初の事件の推理と二つめの事件の推理が時を超えて繋がっているというのも、いい。前作を読んでいたので鮎井の屈折した思いにぞっとした。水城の正体を知っていると、水城の和歌に対する解釈が可愛く思える。また旧友に会い、活き活きしていている石動が見られて嬉しかった。人が死んでいるけど、どちらもさらっと読める日常系ミステリ的な感じだった。2020/02/25

Yuki

27
当時のメフィスト賞の「密室本」企画で出た1冊。「密」も「室」も木へんをつければ植物の名前になるという遊び心があるタイトルが印象的。前作「鏡の中は日曜日」に登場する探偵・水城が香川県の温泉旅館で起きた事件で活躍する短編「樒」と、時を越えて同じ舞台で石動戯作が活躍する「榁」。いずれも小品ながら密室トリックのきいたいい作品だった。2020/04/27

本木英朗

23
殊能将之の第5作目の長編が、この作品である。俺は東京時代に2回、弘前に来てから1回読んでいて、今回で4回目である。水城優臣と石動儀作、2人のそれぞれの推理が読めるのが、本当に超よかったよ。しかもそれぞれ、違う話もあるしねえ。さすが殊能である。4回目だけれど、わからなかったよ、どっちも。いやはや、すごいなあ。2020/01/16

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