内容説明
恋人の復讐で連続殺人犯を射殺した刑事・小林洋介の内部に生まれた新たな人格―それを人は「多重人格探偵・雨宮一彦」と呼び、恐怖した…!そんな雨宮に興味を抱いた精神科医・伊園磨知が収監された彼の元を訪れたとき、犯罪専門の海賊FM局「ラジオ・クライム」の特別プログラム「ラジオ・ルーシーチルドレン」が発動する。スペシャル・ゲストとなった雨宮一彦に「救済」はあるのか。
著者等紹介
大塚英志[オオツカエイジ]
1958年、東京生まれ
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感想・レビュー
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Ai
7
殺人テロ・自殺をライブ中継するラジオ。グロテスクな犯罪をエンタメ化する展開が、初期のコミック版サイコのバイブスを汲んでてスリリング。2022/01/30
夜兎
3
展開が予測できてしまったものの、一気読み。著者の後書きでは、『サイコ』関連書物ではなく解説者の書物を手に取って欲しい…とあるものの、もう少し『サイコ』の世界に浸りたい。2015/01/04
空崎紅茶美術館
1
「悪意しか書かれていない」恋人の復讐で殺人犯を射殺した刑事の別人格である雨宮一彦と、彼に接近する精神科医の伊園磨知。2人を誘拐した犯罪者たちは童話や御伽噺の主人公を模倣して、自分たちの最後を演技する。
たびけん
0
カニバリズム事件の田辺さんのルーツが語られるくらいで完全パラレル(マチの設定とか)。完全パラレルなのに漫画版とつながっていて、物語の内容よりも「ズレ」ながら広がる世界を楽しむものなのだろう、この一連の小説版は。現実の事件(連合赤軍や宮崎・酒鬼薔薇以降の犯罪)と交錯したりしなかったりする「ズレ」もまた意図的。東の解説面白かった。2015/01/14
あみだ
0
中2のときに。タイトルで涼宮ハルヒと思って表紙で股間股間…と思ったのは私だけじゃないはず