講談社ノベルス
そして二人だけになった

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  • サイズ 新書判/ページ数 365p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061822177
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0293

内容説明

全長4000メートル、世界最大級の海峡大橋を支える巨大なコンクリート塊“アンカレイジ”。その内部の「バルブ」と呼ばれる空間に、科学者、医者など6名が集まった。通信システムが破壊され、「完全密室」と化した「バルブ」内で起こる連続殺人!最後に残ったのは、盲目の天才科学者と彼のアシスタントだった。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

akira

32
シリーズ外小説。 シリーズ外でも特に存在感のある本作。設定が非常に秀逸。ミステリィとしても本当に面白かった。 雰囲気はS&Mかな。先行きの見えない不安感、閉塞感はまさに。大型施設での巨大な密室状態。限られた人数。起こる事件。ミステリィはこうでないと。 そして、なんと言っても、今回は設定が非常にいい。次々に起こる事件の合間にも、最初の段階で残された疑問がよぎる。さらに、主人公の特別な設定が状況を面白くさせる。ワケありな一組の男女の関係も、非常に良かった。 「誰かが先生にキスをしました」2013/07/30

はま

21
A海峡大橋のアンカレイジ(柱を支える為の巨大な重り)の内部・密室で起きる事件。面白いよ、凄い面白いけど、なんだか蛇足かな。二転三転する真相が「おぉっ」とワクワクさせるんだけど、「アレ?そうなん?」と難なく翻された。ストーリーには関係ない、勅使河原のQ&Aがもっとも興味深いかな。ピロシらしい。2011/06/10

ArcCosine

18
最後の最後でひっくり返された。驚異のどんでん返しと言っておきましょう(笑)/犯人が行なっていた事は大変シンプルだけれども、観測者を複雑にすることで、物語を難解にするテクニックだな、コレ。面白い。2013/04/16

ミーナ

13
盲目の天才数学者 勅使河原潤のたっての希望でこっそり潤に成り代わった弟と、潤のアシスタント森島有佳の希望でこっそり有佳に成り代わった妹。彼らを含む6人が外部から開けられない最新鋭の核シェルターで実験生活を行うプロジェクトがスタートする。ところが翌日に1人が死体で発見され・・・- 残り3人になった時の半端ない緊迫感。一人で読むのがつらいほど怖かった。「こういうことかな」と思った方向で解決を迎えそうに見えたものの、最後は思いもよらぬ地点に着地する物語。すごいなぁ。2015/01/04

あんだり

11
森氏初読。主人公二人の視点で交互に描かれる、近未来的クローズドサークル。結構なページ数だが、盲目の超天才に成りすます緊張感、理系クイズの会話など、中盤も読んでいて飽きない。タイトルから連想されるオマージュ要素はそれほど多くない。二つの玉の元ネタとか、普通知らんし。ラストの二段落ちは賛否両論あるけど、個人的にはアリ。でも、序盤〜中盤にもう少し伏線張っておくべきでは?これじゃあ「何でもアリ」になっちゃう。動機やトリックもチョイ苦しい。まあ、それを差し引いても面白かったから良しとする。2015/06/16

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