内容説明
源正義、１４歳。ひそかに想いを寄せていた少女１人守れず、ボロキレのように彼は殺された―はずだった！禁断の超テクノロジーが無敵の人造人間、“ルシフェル”として彼を甦らせた瞬間、あまりにも熱く切ない復讐劇の幕が切って落とされる。永遠の１４歳が発現する１００パーセントイノセントな暴力に、きっとあなたは涙する。
著者等紹介
中島望［ナカシマノゾム］
１９６８年生まれ。１９９９年、『Ｋの流儀Ｆｕｌｌｃｏｎｔａｃｔ Ｇａｍｅ』で第１０回メフィスト賞を受賞しデビューする
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感想・レビュー
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浅木原
2
壮絶にエキサイティングな大傑作。圧倒的な物語の力の前には、技術の巧拙を論ずるのがいかに不毛かというのを実感させてくれる希有な小説。2005/01/26
誰も悪くないこれは悲劇や
1
酔っ払いが反吐を吐き散らすように、幼児が駄々をこねるように、紙面上に書き殴られた世界と社会と悪意への、憎悪と憤怒と絶望。行間から熱波すら感じるほどに煮えたぎるそれらの感情は、感情と呼ぶにはあまりにも強烈で、むしろ「力」と呼ぶべきものであり、これが中島望の小説である以上、その「力」は当然、暴力として発露し、例によって暴力はどこまでも暴力でしかなく、何も救わず、ただ他人を害し、物を破壊し続ける。救済なき地獄の浮世、激情の熱風と熱湯が渦巻く物語の中で、プリミティブな恋情だけがほのかに優しく温かい。怪作、快作。2017/07/13
無謀庵@Reader
1
刊行以来の再読。私も中学までだいぶ酷くいじめにあってたほうで、ルシフェルに感情移入できてしまうところはある。未だにこの十四歳の復讐心と怒りはなくなってはいないしね。でも、報復して救われるどころか、怒りも悲しみも落とすところがないまま、最後まで冷たく終わってしまう物語でもある。トンデモサイボーグの悪趣味殺戮アクションではあるのだけど、何か芯が冷たいような雰囲気もある。2016/01/08
aikawa
1
この本があったから小難しいイメージだった小説というものが、エンターテイメントで面白いモノなんだって考えを改めさせられた。（誰がなんと言おうと）自分のナンバー１です。2012/02/19
喜多
1
主人公の思考がいちいち「１４歳」らしくて共感。細部には色々突っ込みたい気もしますが、ドキドキしてページをめくっている時点で自分の負けです。2013/01/11
