内容説明
葉月下旬、やたら元気な女子高生の身の上に、奇怪な事件が降りかかる。依頼を受けた、秋、座木、リベザルは、非慈善事業の妖怪退治に乗り出すのだが…。事件の裏には、心を曇らす哀しみの雨が。薬屋三人組は、暮れゆく夏に快晴を取り戻せるか?ミステリー・ファンタジスタ高里椎奈の傑作シリーズ・第5弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雪紫
61
再読。抹茶苺ミルクくず餅きな粉掛け未だに詳細不明はさておき(いや店員さん何か言って!)、学園七不思議から明らかにされるひととひととの繋がりや、他者への左右からなる掛け違いから転がり落ちる顛末。どうしようもないのもあったけど、それでも秋の言葉やリベザル、ユノ、エリカの絡みに癒やされ救われる。あとがきの仮題は改めてみると意味深だなぁ。・・・やっぱりこの時点で「本当は知らない」まで、考えてた(大半出るし)?2022/09/28
扉のこちら側
23
再読。「どんな大事件だって、始まりは小さなコトなんだ。何の気なしに呟いた言葉だったり、善かれと思ってやった些細な行動だったりね。それが諸悪の根源だと気付けない人間が多くて、取り返しが付かなくなってから後悔する。目に見えないから仕方ないと言われればそれまでだけど、小さな傷を甘く見ちゃいけない 」「早期発見早期治療、犯罪は医学に似てるよ。傷付くのが心か身体かの違いだけだ」2013/02/05
扉のこちら側
11
初読。事件のうち一つは結果的に心温まるものだったが、もう一つは凄惨…。薬屋周辺の人物(?)関係がよい。2010/02/01
しゅう(callette)
9
高里プチオンリーに向けての8年ぶりくらい?の再読です。ちまちま一週間かかった。▼何となく覚えていたエリカの話は取り敢えず置いておき、サイドの事件がかなりエグかった。女の子2人の事件後のあの日、あの時は、完全なる調和がとれた世界だったけど、この後数週間にわたる現実とどう向き合うのだろう。そこは薬屋の出る幕にあらずで書かれなかったからこそこわい。そして、ピンポイントだけど座木~~あれだけ秋に言っておきながらお前が一番のニブチンのお間抜けだったじゃねえか~~!と、読者の視点ならではの楽しみ方ができました。2016/10/03
愛奈 穂佳(あいだ ほのか)
9
ココロの琴線に触れた言葉→感情と事実は、真実を作り上げる上で重要な関連性を持つ。2013/07/15