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講談社ノベルス
真っ暗な夜明け

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  • サイズ 新書判/ページ数 338p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061821293
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0293

内容説明

推理小説家志望の氷川透は久々にバンド仲間と再会した。が、散会後に外で別れたはずのリーダーが地下鉄の駅構内で撲殺された。現場/人の出入りなしの閉鎖空間。容疑者/メンバー全員。新展開/仲間の自殺!?非情の論理が唸りをあげ華麗な捻り技が立て続けに炸裂する。島田荘司氏も瞠目する第15回メフィスト賞受賞作。

著者等紹介

氷川透[ヒカワトオル]
横浜生まれ。A型、射手座。東京大学文学部卒。1997年鮎川哲也賞最終候補に残った『眠れない夜のために』が島田荘司氏の注目を浴びる(原書房より近刊予定)。その後、音楽に浸る生活を送るなか出合った事件を描いた本作で、第15回メフィスト賞を受賞。推理小説家としてデビューを果たす
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

W-G

250
全体としてはかなり好き。執拗に推理を重ねるこの手のミステリが当時のメフィスト賞のトレンドであったのか、私が最も同賞を追っていた時期だからそう思えるだけなのか、今になって読むと確かにくどいが、一部の潜在ニーズを掘り起こして確立させた事にこの時期の諸作品の意義の大きさを感じる。(こう感じるのは昨日読んだマーケティングの本の影響かもしれない)しかし、ラストのレシートのくだりが頂けない。これだけロジック重視のスタンスで、最後の最後で検証の余しを出すのは良くない。直前の犯人への告発文が物議を醸す内容だけになおさら。2016/12/05

セウテス

98
第15回メフィスト賞受賞作品。本作は三人称多視点という、各章毎に語り役が代わるスタイルである。必然ながら犯人の視点で物語が進む章も在り、犯人の心理も描いた上で推理が成り立つ、という見事な構成であると思う。最初は仲間7人しか居ない終電を待つ駅で、そこに居ないはずの者が殺害されるクローズドサークルで始まる。次に仲間の一人が、マンションの自室から転落死する密室である。探偵役氷川が、仮説そして検証を何度も繰り返し犯人を明らかにするのだが、考えうる可能性を一つ一つ論じていくその過程は、私にとってミステリの醍醐味だ。2018/05/16

hit4papa

61
なんでもありありのメフィスト賞には珍しい(?)不可能犯罪を扱ったミステリ。クローズドサークルに密室殺人と謎ときファンには嬉しい舞台装置です。いく度も仮説、検証を繰り返して真相を究明していく探偵氷川の論理思考の冴が印象的。極端な仮説を織り交ぜながら読者を翻弄していく手法はお見事ですね。読者への挑戦状も用意されています。所々、本格へのオマージュのような記述が見られるし、なんと読者への挑戦状も用意されています。そこから解決編へなだれ込んでいくという仕掛けです。著者のミステリ愛に満ちている作品といえるでしょう。2020/01/08

ちくわ

30
真っ暗な夜明け/氷川透 読みました。確かにエラリークイーンを彷彿させるロジック!めちゃくちゃ好きです。こねくりすぎても良い!凶器に関するロジックは素晴らしいです。読んでて胸が熱くなりました。文章も読みやすく、舞台設定や登場人物相関図的なのも自分好みでかなり楽しめました。次の作品も読みたいです!!やっぱり自分はトリック重視よりロジック重視の作品の方が好き2016/11/12

yucchi

29
メフィスト賞らしからぬ(笑)正統派推理小説。物語の視点があちこちに飛ぶので慣れるまでは少し読みにくい。なぜあれが凶器として使われたのか? そこから犯人を突き止めるまでのロジックはお見事。個人的には犯人に動機を語ってもらう方がいいなー。この主人公の冗談のセンスはイマイチ(笑)続編も読んでみたい。2014/07/16

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