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講談社ノベルス
美濃牛

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  • サイズ 新書判/ページ数 542p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061821231
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0293

内容説明

「鬼の頭を切り落とし…」首なし死体に始まり、名門一族が次々と殺されていく。あたかも伝承されたわらべ唄の如く。―『ハサミ男』で鮮烈なデビューを遂げた著者の才能を余すところなく表出し、ミステリのあらゆる意匠が豊潤に埋め込まれたこの物語は、新たな探偵小説の地平を切り拓き、2000年ミステリ界の伝説となる。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

青蓮

93
お友達に借りた本。名前は前から知っていたのですが、初読み作家さんです。久々にミステリー小説を読みました。印象としては現代版「八つ墓村」かな、というところ。最後まで読むと再びプロローグを読みたくなります。登場人物も多いのですが、どのキャラも立っていて、中でも出羽と藍下が良いコンビで読んでいて楽しかったです。石動の飄々としたキャラも面白かった。また名探偵となった石動を見てみたいです。2017/03/16

カナン

51
僻村の私有地の洞窟に、病を治す奇跡の泉が存在するという。胡散臭く思いつつも取材に向かったフリーライターとカメラマン、同行する石動と名乗る謎の男。不気味なわらべ歌といい村の雰囲気といい悍ましい連続殺人といい、非常に横溝正史感に溢れているのだけど、序盤なかなか内容が頭に入ってこなかったのはペダンティックな引用が多すぎるのか、主要人物にも関わらず没個性的な者が多いからか。石動と天瀬の存在感が薄い。更に人ならざるものの視点が混じってくるので、事件が解決してもどうにも消化不良。幼馴染コンビと料理の描写の方が印象的。2020/06/02

Yuki

50
恐ろしく久しぶりの再読。それまでは出てくる料理が美味しそうなのと句会のシーンがユニークだった記憶しかなかった。岐阜県の架空の暮枝村を舞台に、ミノタウロス伝説と八つ墓村や獄門島的な要素という古典的なものをミレニアム頃の現代日本に落とし込んでポップにオマージュしている雰囲気。牛や鬼を読者にこれでもかと印象づける沢山のエピグラフや石動の本筋とずれた蘊蓄も探偵小説的。村で殺人が起きたのに何だか呑気なのだけど、その間に起きたことも伏線になっており、残り4分の1くらいからの物語の疾走感はなかなかだった。2018/10/02

さっとる◎

47
分厚いながら非常に読みやすく面白かった(*^^*)でもプロローグを忘れるくらいには長かった(笑)村で起こる見立て連続殺人、伝わる古い唄、洞窟、不穏な血縁関係、いつの間にか住み着いた余所者、不思議な少女等々ミステリの美味しい要素をふんだんに散りばめながら、バロックからスタンダードにいたるまでの音楽あれこれ、更に俳句蘊蓄なんかも物語を彩る。それでいて全然くどく感じない不思議(笑)黒い仏再読したくなっちゃった(*´-`)2016/01/14

おりん

38
面白かった。良作。キャラクターの魅力が薄く、また、その行動が御都合主義っぽいところがあるため、序盤はかなり退屈した。「ハサミ男」が面白かったのはマグレだったのかなと思い出した中盤、二人目が死ぬあたりから面白くなった。そこから最後まではノンストップ。重すぎず、軽すぎず、程よい探偵小説。洞窟探索のシーンはワクワクしたし、最後の真相も結構満足いくものでよかった。2018/02/19

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