内容説明
警察官射殺事件。フィアンセを残して俺は死んだ…はずが、幽霊に！しかも、犯人の上司は密室状況で何者かに殺されて…本格ミステリーと純愛ラブストーリーの協奏曲。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yukision
45
タイトル通り、幽霊になった刑事が主人公。自身を殺した犯人の黒幕を探し成仏するために、唯一霊が見える後輩刑事と相棒になって捜査する。幽霊ならではの無力感、自分の存在すら全て夢に過ぎないのでは、という不安感は、ファンタジーでありながら容易に感情移入できた。2020/09/02
bibi
42
まさに幽霊刑事。でも、幽霊も大変。こちらからは見えるが相手からは見えない。壁は素通りできたり、空を飛んだりできるが、物を動かす力はない。そして見てないことは分からない。都合よくいろんなことはできないんだね。だからファンタジーでありながら、しっかりミステリー😊2020/12/13
みや
33
文庫版を十数年前に既読。タイトル通り、殺されて幽霊になった刑事が主人公。根本はファンタジー設定ながら、連続警察官殺人事件や密室トリックなど、ミステリーの部分は（ちゃんと）殺伐としている。途中で横道にそれることも多々あるが、それらが全て伏線になっており、最終的に犯人へと集結されていく様は爽快だった。イタコ素質のある後輩刑事とのやり取りに心が和まされる。真相自体は予想よりも陳腐で残念。ただそれを補って余りある結末に、ただただ胸と目頭が熱くなった。元は推理イベントの原案だったらしい。そちらの描かれ方も気になる。2016/08/04
そのぼん
29
変わった設定のミステリーでした。とある人物に殺害された男が幽霊となり、事件を解決していく・・・そんな作品でした。一歩間違えば荒唐無稽な話になりそうでしたが、この作品は黒幕が最後までわからなくて楽しめました。2014/05/05
八子@ちょっと復活
17
直球なタイトル通り、上司に殺され(冒頭で明らかに)幽霊となってこの世に舞い戻ってきた主人公の刑事神崎が、事件を解決するため霊媒の後輩早川とともに奮闘するという物語です。全体的にコミカルで、密室殺人なども出てきますがミステリーとしては小粒な印象を受けまし た。それよりは、神崎とその恋人の恋愛小説として読むのがいいのかもしれません。が、私は早川とのおどけたやり取りの方が印象に残り、主人公の恋路よりも早川の健気さに心を打たれました。早川良い人すぎるよ……。2013/03/27
