内容説明
幸せ一杯のはずの結婚式場は、大混乱の坩堝に陥っていた。死体が空から降ってきたのだ。戸惑う人々を尻目に目を輝かせる超美人が一人。そう、彼女こそ警視総監をも恐れさす史上最強の女性警察官僚、薬師寺涼子警視その人だった。従僕(?)の泉田警部補をつれ、上司の迷惑省みず、傍若無人の捜査活動、開始。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
absinthe
161
なんだこのフザケタ本は。網タイツの美女主人公が下種な悪人のキ××マを踏みつける。下らなさにのめりこんでしまった。キャラ設定はマンガだし、リアリティもゼロ。有名作家ならクオリティが高いとは言えないわけだ。全編ギャグだが、とくに練られてるわけでもない。すべり気味のギャグが続くが深みがない。奥泉光さんのギャグなら人間らしさの盲点をついていたが、この本は作家の作った世界に自分で突っ込みを入れているだけである。absintheは続きを読みたいと思うが、少数派かもしれない。一部の人は大喜びかも。2019/03/30
moon
16
結婚式に参列したお涼と泉田の前に空から死体が降ってくる場面から始まる。東京のド真ん中に存在する万魔殿(バンデモニウム)を勇壮果敢に駆け巡る痛快かつテンポの良い物語。2012/12/09
鐵太郎
12
「何でイトコの結婚式に銃なんかもってくるんです!」「こんな事もあろうかと思ってのことよ。現に死体が空から降ってきたじゃないの。あたしの予知能力に感動しなさいよ」 現れるは有翼人、ヒュドラ、ミノタウロス、キマイラ、エキドナ。それにゴルゴン。なんと網タイツにレオタードのコスプレで捜査に臨む両美女警視。ああ、この頃のお涼さんの突き抜けるような面白さは良かったなぁ。2005/03/12
お腹ボン!
12
最初の数ページを読んで、再読だと気付いた。このシリーズで最初に読んだやつだね。痛烈な政治批判や泉田警部補の話を逸れた説明がくどすぎて飛ばし読みするとこも多々あるけど、容姿・知識・地位・財力 総てにおいて完璧な主人公涼子さまがとにかく痛快過ぎて楽しい。ミノタウロスは牛肉か人肉か、じゃあ 有翼人は鶏肉か人肉か。謎です。2018/04/25
星落秋風五丈原
12
父親はアジア最大の総合警備会社のオーナー社長で、彼女自身も年間三億円の株式配当を受けている。多数の警察OBが父親の警備会社に就職しており、「FBIで一時代を築いた長官J・E・フーヴァー」を尊敬している涼子は、警察上層部や、警視庁記者クラブの弱味を握っているため、彼女の暴走を、誰も止められない。彼女にとって「いざという時に責任を取れる存在」でしかない上司が、恐い存在であるはずがない。2004/06/15